【※パラベンが発作の原因に?】アスピリン喘息と化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐ防腐剤の関連について解説します!

化粧品を購入する際、皆さんはどのような基準で化粧品を購入しているでしょうか?肌質、紫外線対策、値段など、様々なものが挙げられると思いますが、化粧品に含まれる成分についてもしっかりとチェックしていますか?

多くの化粧品にはその劣化を防ぐために防腐剤と呼ばれるものが含まれています。化粧品などに含まれるこの防腐剤には、化粧品を細菌などの微生物の繁殖から守り、化粧品の品質を維持する働きがあるのですが、人によってはこの防腐剤がアレルギーなどの原因となってしまう場合があります。

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また、皆さんは化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐためによく含まれている防腐剤として、パラベンと呼ばれるものをご存知でしょうか?

これは、先ほども書きましたように化粧品などの品質を維持する役割のある成分なのですが、実はこの防腐剤パラベンは、時にアスピリン喘息と呼ばれる症状を誘発する原因になる可能性がある物質として知られています。

このアスピリン喘息とは、気管支喘息の患者の一部に見られる後天的に発症する症状で、基本的にはロキソニンなどの鎮痛剤を服用すると重度の発作が引き起こされてしまう疾患です。しかし、この疾患は、今回ご紹介する防腐剤パラベンなどのように、鎮痛剤以外のものによっても症状が誘発されてしまう可能性があるといわれています。

もし化粧品を使用したり、歯磨き粉を使用した後に息苦しさを感じたりした場合はアスピリン喘息の可能性があります。今回の記事では、化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐ防腐剤パラベンに関する情報や、化粧品が引き起こす可能性のあるアスピリン喘息に関する情報を詳しくまとめていきたいと思います。

化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐ防腐剤パラベンとは?

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多くの化粧品や歯磨き粉などには、細菌の繁殖を防ぎその劣化を防ぐために防腐剤が含まれていますが、そのうちパラベンと呼ばれる防腐剤はアレルギー反応やアスピリン喘息と呼ばれる疾患を誘発する原因としてしられています。

このパラベンとはパラオキシ安息香酸エステルと呼ばれる仲間の総称であり、化粧品や歯磨き粉の他にも、飲料、食品、医薬品などに添加物として含まれている場合があります。下の図において、Rの手前の「-O-」の構造エステル構造と呼び、その先のRにどのような置換基が結合しているのか、というような違いによって名称が変わってきます。化粧品などに含まれる場合、パラベンではなくパラオキシ安息香酸メチルのように表記されているようです。メチルの他に、エチルやプロピルなどがあります。歯磨き粉の裏の成分のところにも、ご覧いただくとパラベンと書いてあるものが多いと思います。

化粧品の劣化を防ぐために含まれるパラベンは、肌荒れやアレルギーを引き起こす原因として指定されていることから、現在ではパラベンなどの防腐剤が含まれていない化粧品も販売されています。しかし、当たり前ですがこういった化粧品はパラベンが含まれる化粧品と比べると劣化が早いという問題もあります。化粧品の劣化を防ぎ、化粧品を長持ちさせるためにはこうした防腐剤が必要であるのもまた事実です。

実際どのくらいのパラベンが化粧品に含まれているかというと、割合的には1%未満であるといわれており、専門家によってはこの程度の量ならば問題ないという方もいます。むしろ、パラベンなどの防腐剤が含まれておらず、気付かないうちに雑菌が繁殖して劣化してしまっている化粧品を使用してしまう方がある意味では危険です。

しかし、パラベンの含まれている化粧品を使ってみて肌荒れが起きたり、パラベンが含まれている歯磨き粉を使って息苦しさを感じるようになってしまった場合には、すぐにそれらの使用をやめた方が良いでしょう。特に歯磨き粉は口に入れるものですので、歯磨き粉の使用後に息苦しくなってしまった場合にはアスピリン喘息の症状が誘発されてしまっている可能性があります。

アスピリン喘息は気管支喘息の患者の一部に見られる症状ですので、そもそも気管支喘息ではないという方にはあまり関係のない話かもしれません。しかし、この疾患は特に大人になってから気管支喘息を発症してしまった方に多く見られる症状であるといわれており、今現在気管支喘息ではないという方も無関係な話とは言い切れません。

この病気の怖いところはまさに後天的に発症するというところであり、最初にも書きましたようにロキソニンなどの鎮痛剤によって重度の発作が誘発されてしまうため、今までは特に鎮痛剤を飲んでも問題なかったという方でも、ある日を境に急に過敏な体質になってしまう可能性もあります。

それでは次に、このアスピリン喘息とはいったいどのような病気であるのか、詳しくまとめていきたいと思います。

アスピリン喘息とは?歯磨き粉の使用後に息苦しくなったりした場合は要注意…

アスピリン喘息とは、現在成人の気管支喘息患者の約10%ほどに見られる疾患であり、小児の患者はほとんどいないため、成長してから後天的に発症する疾患であると考えられています。

また、3:2の割合で女性に多い症状であるともいわれています。そして、この疾患の患者は、嗅覚障害の症状がある方が多いというのも特徴の一つです。気管支喘息の患者で、最近においを感じづらくなったという方はアスピリン喘息の疑いがあります。

この疾患は、解熱鎮痛剤を服用すると、鼻水、鼻づまりの症状や、発作が誘発されてしまうのが主な症状です。この症状は重症化しやすいといわれているため、もし誤って誘発物質を摂取して症状が現れてしまった場合はすぐに病院へ行き処置を受ける必要があります。

この症状はアスピリン喘息と呼ばれていますが、このアスピリンとはアセチルサリチル酸という成分を主成分とする解熱鎮痛剤であり、解熱鎮痛剤の中で最も歴史のある薬です。しかしこの疾患自体は、アスピリンだけではなく、ロキソニン、バファリン、ボルタレンなど、薬局に販売されているようなものはほとんどが症状を誘発する原因となります。

つまり、このアスピリン喘息とは、アセチルサリチル酸に対するアレルギー反応ではなく、解熱鎮痛剤がその作用を発揮する際のメカニズムが関係して引き起こされる疾患なのです。ロキソニン、バファリン、ボルタレンなどの鎮痛剤は、それぞれその作用を発揮する有効成分の構造は異なるのですが、これらはどれも解熱鎮痛作用を示すメカニズムは同じなのです。アスピリン喘息の症状がどのようにして誘発されてしまうのかということは後程詳しく説明します。

また、この疾患の誘発物質は今挙げたような解熱鎮痛剤だけではありません。解熱鎮痛剤の成分以外の誘発物質としては、着色料に用いられるタートラジンや、今回紹介している防腐剤のパラベンなどが挙げられます。この疾患の患者はこうした添加物が含まれている化粧品、食品、医薬品を摂取する際には注意が必要です。

また、この疾患はサリチル酸化合物を含むものによっても誘発される可能性があるといわれています。このサリチル酸化合物は、香辛料、歯磨き粉などの他、一部の野菜や果物に多く含まれるといわれています。特に、ラズベリーにはサリチル酸化合物が多く含まれているそうです。

ちなみに、アスピリンの主成分であるアセチルサリチル酸もサリチル酸化合物の一種です。実はこのサリチル酸化合物は、自然界にも数多く存在しており、昔は自然界に存在するサリチル酸化合物が鎮痛剤として使用されていました。特に、その基本である「サリチル酸」を以前は鎮痛剤として利用していたのですが、これには強い胃腸障害の副作用があったため、この副作用を軽減する研究の結果開発されたが、アスピリンに含まれるアセチルサリチル酸なのです。

また、この他サリチル酸メチルという成分は、鎮痛成分としてよく湿布薬に含まれています。サリチル酸メチルを主成分とする湿布薬には、サロンパスなどが挙げられます。このサリチル酸、サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸の構造は以下に示すものになります。どれも構造がよく似ているということが分かっていただけるかと思います。

また、この疾患の患者は、コハク酸エステルと呼ばれる構造に対しても敏感に反応してしまうということが分かっています。このコハク酸エステル構造とは一部の医薬品の成分などにみられる構造であり、水溶性を高めるためにこの構造になっています。

つまり、より人体に使いやすいようにこのような構造になっているのです。アスピリン喘息の患者は、このコハク酸エステル構造を含む成分を摂取してしまうと、症状が悪化してしまうと考えられています。

以下の図は、クロラムフェニコールと呼ばれる成分について、コハクエステル構造に構造変化させる前のものと、変化させたものを並べた図になります。右のものは、その構造の一部をコハク酸エステル構造にすることによってより生体に使いやすくしています。

実は、このコハク酸エステル構造は気管支喘息の発作の治療にも用いられるステロイド剤の一種にも含まれています。このコハク酸エステル構造を持つコハク酸エステル型ステロイドが含まれているのは静脈注射によって投与される薬であり、発作が重症化してしまったときなどに用いられます。

この静脈注射用のステロイドは、通常の気管支喘息の治療には有効なのですが、アスピリン喘息の患者に投与すると、症状を悪化させてしまう恐れがあるため、この疾患の患者には投与してはいけないといわれています。もし気管支喘息の患者で、今後発作が出てしまい、アスピリン喘息の疑いがある方は、このような医療ミスが起きないように自分がアスピリン喘息の疑いがあるということをしっかりと伝えることが大切です。

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アスピリン喘息のメカニズムとは?

では、なぜこの疾患の患者は解熱鎮痛剤の成分によって発作などが誘発されてしまうのでしょうか?最後にそのアスピリン喘息の発作が起きてしまうメカニズムについて説明したいと思います。

まず、そもそも私たちが解熱鎮痛剤を使用したいとき、つまり熱がでたり、頭痛や外傷などによって体に痛みが生じているとき、体の内部ではそれらの原因となるプロスタグランジンと呼ばれる成分が合成されています。

このプロスタグランジンは、体温調節枢に作用して体温をあげたり、痛みの原因となる炎症を生じさせるというような作用があります。そして、ロキソニンやバファリンなどの解熱鎮痛剤の成分は、このプロスタグランジンの生成を抑えることによって、熱や痛みを鎮めることが出来るのです。

具体的には、解熱鎮痛剤の成分は体内に存在するシクロオキシゲナーゼと呼ばれる酵素の働きを阻害します。このシクロオキシゲナーゼとは、プロスタグランジンがアラキドン酸と呼ばれる成分から合成される際、この合成を促すように働区ことがわかっています。

つまり、解熱鎮痛剤の成分は、この酵素シクロオキシゲナーゼの働きを不活性化させることによって、結果アラキドン酸→プロスタグランジンへの流れを抑制し、熱や痛みの症状を軽減させることが出来るのです。ここまでが、解熱鎮痛剤に期待される通常の作用メカニズムになります。

しかし、アスピリン喘息の患者では、解熱鎮痛剤の成分によってこのアラキドン酸からプロスタグランジンへの流れが抑制されてしまうと、今度は新たにアラキドン酸からロイコトリエンと呼ばれる成分を合成してしまうと考えられています。

このロイコトリエンとは、ダニや花粉などによってアレルギー反応がおきた際、ヒスタミンなどとともに肥満細胞から分泌されるアレルギー症状の原因物質として知られています。鼻水などの症状を誘発する他、このロイコトリエンには強い気管支の収縮作用などもあるため、アスピリン喘息の患者は、解熱鎮痛剤を服用すると、この体内で生成されたこのロイコトリエンによってひどい息苦しさや、発作の症状が誘発されてしまうのです。これが、アスピリン喘息の発作が起きるまでのメカニズムになります。

アスピリン喘息は、なぜその患者でだけ急激なロイコトリエンの産生が始まってしまうのかということについて、詳しいことは未だにわかっていませんが、これまでにこのアスピリン喘息の患者においては、慢性的な鼻づまりが起きてしまう、副鼻腔炎という症状も合併している場合が多いということがわかっています。

このアスピリン喘息の症状は非常に重症化しやすいといわれていますので、もし気管支喘息の患者で、ロキソニンなどの服用後に息苦しさを感じたりする場合には、なるべく早めに病院へ行くようにしましょう。

まとめ

今回の記事では、アスピリン喘息の概要や、この症状を引き起こすといわれる、化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐ防腐剤パラベンに関する情報などについてまとめました。

化粧品に含まれるパラベンの量はごく微量ですので、化粧品が発作にまでつながる可能性は低いと考えられますが、歯磨き粉は口に含むものですので、もし防腐剤としてパラベンが含まれている歯磨き粉を使用した後に息苦しさを感じたりした場合には、使用をやめた方が良いでしょう。

また、気管支喘息を発症してから、今述べたように歯磨き粉の使用後に喉に違和感を感じたりした場合には、アスピリン喘息の疑いがありますので、ロキソニンなどの解熱鎮痛剤を使用する場合には十分に注意をしてください。

先にも説明しましたように、このアスピリン喘息は後天的に発症する可能性のある疾患として知られています。なので、もし気管支喘息を大人になってから発症してしまった場合には、解熱鎮痛剤の使用においては十分に注意してください。

それでは今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。(^^)

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