湿布薬で喘息が悪化することがあるのはなぜ?知らないと怖いアスピリン喘息とは?…

湿布薬で気管支喘息の症状が悪化することがあるということをご存知ですか?薬局で販売されている湿布薬では、ほとんどのものがこのように喘息を悪化させる原因になってしまう可能性があります。

湿布薬によってこのように喘息が悪化してしまう症状は、アスピリン喘息と呼ばれています。もし実際に湿布薬などによってアスピリン喘息の症状が誘発された場合、使用からほどなくして重度の発作の症状が表れてしまう可能性があります。

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なぜこのように湿布薬によって喘息が悪化してしまうことがあるのかというと、湿布薬には炎症を抑え、痛みを鎮めるための成分が含まれており、この鎮痛成分がアスピリン喘息の原因となるからです。また、この症状は湿布薬に限った話ではなく、むしろ一般的にはロキソニンやバファリンなどの服用タイプの鎮痛剤によって引き起こされる症状として知られています。

しかしこの病気は、服用タイプの鎮痛剤だけではなく、湿布薬や座薬などによっても症状が誘発されてしまうことがあるといわれているので、これらを使用する際にも注意が必要です。今回の記事では、このアスピリン喘息とはいったいどのような病気なのか、わかりやすくまとめていきたいと思います。

湿布薬とは?

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捻挫をしてしまったときや、筋肉痛などの症状があるときに、湿布薬を使用するという方は多いと思います。いつの間にか身近にあった湿布薬ですが、この湿布薬とはどのようなものであるのか簡単にまとめていきたいと思います。

湿布薬に含まれているような鎮痛剤の歴史は古く、人工合成された鎮痛剤の中で最も古いといわれるアスピリン(アスピリンは商品名であり、正確な成分名はアセチルサリチル酸です)は、実に100年以上の歴史がありますが、しばらくは鎮痛剤は主に飲み薬しかありませんでした。ちなみに、このアスピリンが、今回ご紹介するアスピリン喘息の語源となっているものです。

そして、次第にこの鎮痛剤を経皮吸収によって作用させる研究が進み、初めて湿布薬が登場したのは、1980年代のことであるといわれています。しかし、このころまだ湿布薬は病院でのみ処方されているものでしたが、1990年代に入ってようやく薬局でも販売されるようになったようです。今でこそ私たちの身近にある湿布薬ですが意外とその歴史は新しいということが分かりますね。

湿布薬は、捻挫などをして痛みがある患部に貼るとその痛みの症状を和らげてくれますが、これは皮膚を通して鎮痛成分が入り込み、患部に直接作用して、痛みのもととなる炎症を鎮めてくれるためです。

しかし、頭痛や生理痛などの症状があるときは、ロキソニンなどの服用薬を飲むという方が多いと思いますが、捻挫をしたときなどは飲み薬と、湿布薬とではどちらの方が良いか皆さんは考えたことがありますか?

実は、この効果を比較検証するため、以前、靭帯を損傷している患者を対象として、鎮痛剤を服用した者と、患部に湿布薬をはった人とで、どちらの方がより高い鎮痛作用を得られるか実験が行われたそうです。

そして、服用した人と、湿布薬を使用した人とで、患部に含まれる鎮痛成分の割合を計測したところ、湿布薬を貼った人の方がより多くの鎮痛成分が患部まで届いているということがわかりました。

このことから、湿布薬は鎮痛成分をしっかりと肌の奥まで届かせる効果があるということがわかり、捻挫や筋肉痛など、患部が体の外に近い場合は、湿布薬の方がより高い鎮痛効果を示すということが実験的に分かったのです。

頭痛や生理痛など、体の内側で痛みが生じている際は薬を服用した方が良いですが、患部がはっきりしている際は湿布薬を活用する方がより効果的に痛みを抑えることが出来るようですね。

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アスピリン喘息とは?

しかし、この湿布薬は、時に喘息を悪化させる原因となってしまう可能性があります。この症状はアスピリン喘息と呼ばれており、湿布薬だけではなく、ロキソニン、バファリンなどの鎮痛剤はほとんどのものがこの疾患を誘発する原因となってしまう可能性があります。

このアスピリン喘息は、現在大人の喘息患者の約10%ほどに見られる症状といわれているのですが、小児の患者はほとんどいないため、成長してから後天的に発症する病気であると考えられています。そのため、今まで鎮痛剤を使っても特に問題はなかった人でも、ある日突然鎮痛剤に過敏な体質になってしまうということも考えられます。

この病気は、特に大人になってから喘息になった方に多い病気であるといわれています。そのため、特に大人になってから喘息を発症してしまった方は、湿布薬などを使用する際は注意が必要です。

このアスピリン喘息という病気は、様々な鎮痛剤の成分によって引き起こされるのですがこれはなぜかというと、鎮痛剤というのはほとんどの成分がみんな同じ作用によって鎮痛作用を示すからなんです。ロキソニンに含まれるロキソプロフェン、バファリンに含まれるイブプロフェン、そして湿布薬として代表的なサロンパスに含まれるインドメタシンなどは、どれもみな構造が違うのに、みんな同じ作用によって痛みを和らげてくれるのです。

つまり、このアスピリン喘息とは、鎮痛剤の成分が痛みを抑える際のメカニズムが原因となって引き起こされる症状ということです。それでは、具体的にこの病気はどのようなメカニズムによって症状が引き起こされるのか、詳しくまとめていきたいと思います。

アスピリン喘息のメカニズムとは?湿布薬はこうやって痛みを抑えているんです…

それではアスピリン喘息のメカニズムについて説明していきますが、この病気のメカニズムを説明するにあたって、まずは湿布薬などに含まれる鎮痛剤成分はどのようにしてその作用を発揮するのか説明していきたいと思います。

まず、私たちが湿布薬を使用する際、体のどこかで痛みが生じているわけですが、この痛みが生じている患部では炎症が生じており、この炎症はプロスタグランジンと呼ばれる成分によって引き起こされています。

そして、湿布薬などに含まれている成分は皮膚を通じて吸収され、このプロスタグランジンの生成を防ぐことによって炎症を鎮め、結果痛みを抑えることが出来るのです。ロキソニンなどの服用薬も同じです。

更に具体的にこの作用を説明しますと、このプロスタグランジンと呼ばれる成分は、アラキドン酸と呼ばれる成分を材料として合成されるのですが、この際、シクロオキシゲナーゼと呼ばれる酵素がこの反応を助けます。

そして湿布薬などに含まれる鎮痛成分は、この酵素シクロオキシゲナーゼの働きを阻害することによって、結果的にアラキドン酸からプロスタグランジンが合成されるのを防ぐことが出来るのです。これが、湿布薬にふくまれる鎮痛成分に期待される通常の作用になります。

しかし、アスピリン喘息の患者では、この際ある問題が生じてしまうと考えられています。実は、アスピリン喘息の患者では、鎮痛成分によって、このアラキドン酸からプロスタグランジンへの流れが抑制されてしまうと、今度は、余ったアラキドン酸からロイコトリエンと呼ばれる成分を大量に合成してしまうと考えられているのです。

そしてこのロイコトリエンには気管支の収縮作用があるため、アスピリン喘息の患者は、このロイコトリエンによって気管支が収縮させられ、呼吸が困難になり、発作の症状が表れてしまうのです。これが、アスピリン喘息のメカニズムになります。

このアスピリン喘息に関する更に詳しい情報や、注意点は、別の記事でも詳しくまとめていますので、是非気になる方はご覧になってみてください。

アスピリン喘息と気管支喘息の違いや原因とは?…

アスピリン喘息の注意点に関する情報を知りたい方はこちらの記事をご覧ください…

まとめ

今回の記事では、湿布薬などに含まれる鎮痛成分が引き起こすアスピリン喘息に関する情報についてまとめました。

大人になってから喘息を発症してしまった方は、それまでは湿布薬などを使用しても特になんともなかった方でも、ある日を境に急に湿布薬によって発作が誘発されてしまうようになってしまうという可能性もあります。大人になってから喘息を発症してしまった方は、湿布薬を使用する際は十分に気を付けてください。

今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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