現在、インフルエンザは適切な治療をすれば治らない病気ではありませんが、この症状に潜む危険性についてご存知でしょうか?
そこで、この記事をご覧になっている方には、今後インフルエンザを発症してしまった際、その治療を行うにあたっていくつか覚えておいていただきたいことがあります。
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1つ目は、インフルエンザの治療にあたっては無理に解熱鎮痛剤(市販の風邪薬など)を使用してはいけないということ、そして2つ目は、熱が下がった後に空咳(乾いた咳)や息苦しさの症状がしばらく続く場合はそれを放置してはいけないということです。
今回の記事では、インフルエンザがどういう病気であるのか、ということに加え、インフルエンザと関連の深い2つの合併症に関する情報をまとめていきたいと思います。
目次
A型?B型?型によるインフルエンザの症状の違いについて解説します!

インフルエンザという病気は、そのウイルスの型によっていくつかの種類に分けられます。おそらく一度インフルエンザを発症したことがあるという方は、その検査の際に、自分が何型のインフルエンザを発症しているのか医師の方に告げられたことがあると思います。
そして、実はインフルエンザはその型の種類によって、症状、感染時期、感染する動物などに違いがあるということをご存知でしょうか?今回は、まずそれらの違いについて解説したいと思います。
まず、インフルエンザは、大きく分類するとA型、B型、C型の3つに分けることが出来ます。A型、B型は良く耳にしますが、C型のインフルエンザというのは珍しいですよね。それでは、型が違うことによって、その特徴にどのような違いがあるのかまとめていきたいと思います。
A型
まず、A型のインフルエンザですが、このA型のインフルエンザは、さらに大きく香港型とソ連型に分けることができ、細かく分類すると100種類以上に分類されるといわれています。単にA型と言っても、これほど大量の種類に分けられることが出来るんですね。しかし、これらすべてが人間に感染するものではなく、この中のごくわずかな種類が人間に感染するといわれています。
そして、症状としては、A型のインフルエンザは他の型に比べて高い熱が出やすいと言われています。40度を超えるような高熱が出る場合はA型のインフルエンザの可能性が高いと考えられます。
A型のインフルエンザを発症すると、喉の痛みや咳の症状に加えて、筋肉や関節にも痛みを生じることがあるといわれています。流行する時期は、大体11月から2月頃です。
そして、このA型のインフルエンザの最大の特徴は、人間以外の生物にも感染することがあるということです。トリインフルエンザなどが良くニュースでも取り上げられていますが、これはA型のインフルエンザウイルスが感染しているのです。とは言え、100種類以上もいれば人間以外に感染するものがあっても全く不思議ではないのですが、こういったものがまた変異して人間に感染したりする可能性があると考えると非常に怖いですね!
B型
次に、B型のインフルエンザの症状の特徴についてまとめたいと思います。
B型のインフルエンザでは、A型のような40度以上の熱が出ることは少なく、38度程度の熱の症状が現れることが多いようです。しかし、A型よりも少し長く熱などの症状が続くことが多いといわれています。また、熱の症状に加えて下痢の症状が現れるのも特徴的であるといわれています。
私は以前B型のインフルエンザを発症したことがありますが、その際は通常の風邪にはないようなひどい寒気を感じました。激しい倦怠感を伴う寒気の症状がある場合はB型のインフルエンザかもしれません。
流行時期は11月から3月頃までといわれており、A型に比べて若干長い間流行する傾向にあるようです。また、B型のインフルエンザはウイルスの種類が2種類のみであり、人間のみに感染するといわれています。
C型
最後に、C型のインフルエンザに関する情報をまとめたいと思います。
C型のインフルエンザは、先に述べたA型やB型のインフルエンザと比べるとあまり一般的ではありません。また、大人になると感染することは少なく、まだ免疫の弱い幼児が感染することが多いといわれています。
このC型のインフルエンザは、主な流行時期というものはなく1年を通して感染する可能性はあるようです。しかし、感染したとしても症状がひどくなるようなことはあまりなく、逆に少し鼻水が出る程度で、インフルエンザであると気付かないうちに症状が治まってしまう方も中にはいるようです。
インフルエンザの際に解熱鎮痛剤を使うのは危険!解熱鎮痛剤の使用が引き起こす可能性のあるインフルエンザ脳症とは?
インフルエンザの症状が現れた際には、自己判断で解熱鎮痛剤(市販の風邪薬など)を用いることは危険であるといわれています。これは、解熱鎮痛剤の使用が、インフルエンザ脳症と呼ばれる合併症を引き起こしてしまう可能性があるからなんです。
インフルエンザ脳症とは、ウイルスが感染し、免疫が異常に働いてしまうことによって、脳に異常が起こる病気です。インフルエンザ脳症を発症すると、意識障害やけいれんなどの症状が現れるといわれています。そしてこのインフルエンザ脳症を発症してしまった場合、その死亡率は30%ほどといわれており、助かったとしても後遺症が残る可能性が高いといわれています。非常に恐ろしいですね。
なぜ解熱鎮痛剤を使用するとインフルエンザ脳症を発症しやすいかというと、詳しいことは分かっていませんが、おそらく40度近い熱を薬によってむやみに下げてしまうと、それが体にとって大きな負担となってしまうからであろうと考えられています。特に、この解熱鎮痛剤の使用によるインフルエンザ脳症の症状は幼児に多いようで、体力の少ない幼児にインフルエンザの際にこのような薬を飲ませてしまうことは非常に危険なのです。
このような危険性を回避するためにも、インフルエンザの流行する時期に高い熱が出た場合は、絶対に市販の解熱鎮痛剤を飲ませるようなことはしないように注意してください。すぐに病院へ行くようにしましょう。
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インフルエンザの熱は治まったのに、空咳だけが続いている…そんな場合はすぐに呼吸器内科を受診しよう!
インフルエンザの症状は、通常、喉の痛み、熱など、何らかの症状が現れ始めてから、長くても約10日ほどでそれらの症状は落ち着くといわれています。
しかし、それらの症状がある程度治まった後に、一ヶ月近く空咳や息苦しさの症状が続いているという場合は、すぐに呼吸器内科を受診することをお勧めいたします。なぜなら、このような症状が続いている場合、その方は喘息を患っている可能性があるからです。
喘息という病気はご存知の方が多いと思いますが、実はこの病気はインフルエンザのような重度の感染症と併発することが多いといわれています。インフルエンザに関わらず、高熱が出る風邪などの症状の後に、息苦しさや空咳の症状が長引いているという方は喘息を疑った方が良いでしょう。
喘息は子供に多い病気という認識をしている方もいるかもしれませんが、実は近年、大人の喘息の患者は増加傾向にあるといわれています。
そして、喘息は近年でも年間2000人近くの方が亡くなっているといわれており、治療をせずに放置しておくと、発作などが起きた際に呼吸困難などの症状に陥ってしまう可能性があるため非常に危険なのです。
喘息では、症状がひどくなる前に検査を受け、適切な治療を行うことが大切です。風邪の治りかけかなと考え、治療が遅れてしまう方もいるのですが、もしインフルエンザなどの感染症の際に、熱が治まってから2週間以上空咳や息苦しさの症状が続いている場合は喘息の疑いが強いので、症状が悪化してしまう前に早めに検査を受けるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、インフルエンザの症状や、インフルエンザと関連の深い2つの合併症に関する情報についてまとめました。
今回の記事で最も伝えたいことは、もし自分の体調が変だなと感じたら、自己判断はせずにすぐに病院へ行くということが大切であるということです。
インフルエンザの際に、病院へ行く前に市販の風邪薬を用いるということは、ついついやってしまいそうな気がしますが、無理に薬の力を使って体温を下げることは、特に幼児には負担が大きいですので、絶対に行わないように注意してください。
今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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