※小学生くらいまでの子供に多いクループ症候群とは?

皆さんはこれまでに、風邪をひいて、それを重症化させてしまった経験はありますか?

私は成人を迎えてから、風邪を重症化させてしまったことをきっかけに「気管支喘息」という呼吸器の病気を発症させてしまった経験がありますが、それ以来は本当に感染症にならないように気を付けています。

私は普段そんなに風邪をひくというわけでもないのですが、一度ひいてしまうとなかなか重症化してしまう体質で、過去には病院で点滴を受けながら年越しを迎えるということもありました^^;何とも縁起の悪い1年のスタートとなってしまいましたが、最近では感染症に気を付けるよう意識しているおかげか、風邪をひくこともなく健康的な生活を送ることができています。

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風邪という病気は安静にしていればほとんどの場合は徐々に症状が回復していきますが、やはり中には重症化してしまい、特に子供の場合にはそれが命を落とす原因になってしまうということさえあり得ます。

そして、今回お話するクループ症候群も、特に小学生くらいまでの子供に多くみられるもので、最悪の場合は呼吸困難ななどが起き、命を落としてしまう可能性もある病気として知られています。なので、そういった小さいお子さんがいる家庭では、そのような重症化の兆候がないか十分に注意して見守ってあげることが大切です。

ただ、このクループ症候群という病気は、その名前から何か特別な病気なのではないかというふうに思っている方もいるかもしれませんが、実はこれは、先ほどお話した風邪の症状の一種ともいえるもので、決して珍しいものではないのです。そこで今回の記事では、ではこのクループ症候群とはいったいどのような病気のことを言うのか、ということについて詳しくまとめていきたいと思います。

クループ症候群とは?

クループ症候群とは、嗄声(させい)や喘鳴(ぜんめい)、そして犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)と呼ばれるまるで動物が鳴いているかのような咳の症状などを特徴とする呼吸器の病気のことを言います。アレルギー反応や、外傷などがその原因になってしまうこともあるといわれていますが、実際はそのほとんどが感染症によるものであり、風邪などをひいた際に、その症状の一種としてこのクループ症候群の症状がみられることがあります。

ただ、これだけだとよくわからないと思いますので、クループ症候群とはどのような病気なのか、さらに具体的に解説していきたいと思います。

まず、感染症と一口に言っても、そこには様々な種類のものがありますが、皆さんは「風邪」ってどんな感染症なのかということについて、今までに深く考えたことがありますか?その原因は細菌なのか、ウイルスなのか、改めて考えると、実はよく知らなかったという方も意外といらっしゃるのではないかと思います。

実はこの風邪という感染症は、その原因となる特定の病原体がいるわけではなく、何らかの細菌やウイルスによって、上気道における急性の炎症がみられる病気の総称のことを言います。肺結核という感染症はその原因は「結核菌」という特定の細菌ですが、風邪という病気は、そのような特定の1つの病原体が原因になっているわけではないのです。

実際には、風邪の原因はその8割がウイルス性といわれており、そういった不特定の病原体が上気道の細胞に感染し、それによって炎症が起きてしまう病気のことを、医学的には「風邪症候群」と呼びます。この風邪症候群は私達にとって非常に身近な感染症ですが、実は今現在も、この風邪を治す薬というものは世界のどこを探しても存在していません。

まず、そもそも皆さんは、細菌とウイルスってどう違うのかということについてご存知でしょうか?そんなこと今まで考えたこともなかったという方ももしかしたらいるかも知れませんが、実はこの2つは、似ているようで、実は全く違う存在なんです。風邪を治す薬がない、ということもここが関係しているのですが、その細菌とウイルスがどう違うのかというのは以下の記事の中で詳しくまとめていますので、気になる方は是非一度ご覧になってみてください。

【ストップ】長引く咳は細菌感染症が原因かも!細菌とウイルスの違いや抗生物質に関する情報はこちら…

また、風邪を治す薬が無いというのは、実は現在もどんなウイルスにも効く薬というのが存在していないからというのがその理由です。風邪をひいたときに処方されるお薬は、風邪による熱や咳の症状を緩和してくれるお薬であって、その原因となっているウイルスの増殖などを抑制してくれるお薬ではないのです。風邪は基本的に、その人の体の免疫の力が治すものであって、お薬で治すものではありません。

ちなみに、上の記事の中で解説していますが、よく感染症の際に処方されることがある抗生物質と呼ばれる薬は、細菌にのみ効果を発揮するお薬であって、ウイルスには効果を示しません。なので、ただのウイルス性の風邪である場合には、基本的には抗生物質は処方されないんですね。

さて、ではここからようやくクループ症候群の説明に入っていきたいと思いますが、このクループ症候群と呼ばれる症状は、風邪などの感染症を発症した際に、その炎症が、上気道の一番奥にある喉頭という部分にまで影響を与えてしまったときにみられることがある症状として知られています。

先ほどから何度か上気道という言葉を使っていますが、その上気道はいったいどのようになっているのかというのは、以下の図を参考にしてください。この図は鼻や口から肺にかけての空気がどのようになっているのかを模式的に表した図になりますが、まずその空気の通り道は、上気道と下気道という大きく2つの部分に分けることができます。

そして、そのうち上気道における急性の炎症がみられる感染症のことを「風邪症候群」と呼ぶ、という話をしましたが、その上気道に注目していただくと、こちらはさらに3つの部分に分けることができるというのもわかりますよね。そして、その1番奥の部分を喉頭、と呼ぶのですが、今回お話しているクループ症候群という症状は、その喉頭部分が炎症を起こした際にみられる症状として知られています。

クループ症候群と呼ぶのは何故?小学生などの子供に多い理由とは?

まず、クループ症候群という症状は特にその咳の症状がいつもとは違うというところから気付くことが多い病気なのですが、このクループ症候群におけるケンケンケン、というような変わった咳の症状は、生後数か月の赤ちゃんから、小学生くらいまでの小さな子供に多く、逆に大人ではあまり見られない症状として知られています。

これには、小学生くらいまではまだ喉の構造が未発達であるということが大きく関係しているものと考えられており、クループ症候群に限った話ではなく、そういった小さい子供はまだ気管自体が短いため、炎症が奥にまで達しやすいということがよく言われています。また、気管自体が細いため、炎症の影響から腫れてしまった際にも、気管の閉塞が起きやすいのです。

では、実際そのクループ症候群における咳の症状はどのようなものなのか、というのは、以下の動画を参考にしてください。この動画の中ではおそらく小学生くらいの男の子が苦しそうに咳をしているのですが、確かにその咳を聞いてみると、ゲホゲホ、ゴホゴホというような一般的な咳の症状とは異なり、まるで何かの動物が鳴いているかのように聞こえますよね。

また、このような症状をなぜクループ症候群と呼ぶのか、ということについて説明いたしますと、実はこのクループ症候群という名前に含まれている「クループ」とは、初期近代英語の「馬のように鳴く」という意味を持つ、「croup」という動詞に由来しているそうです。つまり、喉頭周辺の炎症の影響から、動物が鳴いているような咳が出てしまう感染症のことを、いつしかクループ症候群と呼ぶようになったということなんですね。

このクループ症候群は決して珍しいものではなく、小学生くらいまでの子供であれば、普通の風邪の症状に伴って発症するということも十分に考えられます。また、そのクループ症候群も、全部が全部重症化につながるということではなく、むしろ症状が軽度であると判断されれば、自宅療養というような形になるそうなのですが、中には重症化が起こり、入院が必要になったり、早急な処置が必要になってしまうケースもあると言います。

では、その重症化が起きてしまうケースというのはいったいどのような時なのか、次に詳しく解説していきたいと思います。

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クループ症候群が重症化してしまうのはどんな時?子供が苦しそうに咳をしていたら要注意です!

それでは次に、クループ症候群が重症化してしまうケースについて解説をしていきたいと思います。

実際には、もちろんどんな感染症の症状、例えば軽度の風邪であってもそれが重症化してしまわないように注意が必要ですが、クループ症候群における犬吠様咳嗽などの症状が見られた場合、それは喉の炎症が奥の方まで進んでしまっているということなので、症状が悪化していないかどうかを周囲の人間がより一層注意深く見守ってあげることが大切です。

このクループ症候群、ほとんどはきちんとした治療を行えば順調に回復していくそうなんですが、実は1つとても注意しなければならないケースがあるといわれています。それが、この喉頭の炎症が、喉頭蓋という器官にまで影響を与えてしまうことによっておこる、急性喉頭蓋炎と呼ばれる症状です。

この喉頭蓋とは、簡単に説明すると、私たちがものを飲み込むときに、それが気管の方に入ってしまわないように気管に蓋をしてくれる器官のことを言います。先ほどの喉の模式図をご覧になっていただければわかると思いますが、私たちの喉は途中から気管と食道という2本に分岐するため、もしこの喉頭蓋がないと、誤って食べ物が肺に入ってしまうということになるのです。

ちなみに、お年寄りになるとこの喉頭蓋がきちんと機能しないということがあり、これがしばしば誤嚥性肺炎の原因になるということが近年問題になっています。すなわち、先ほどお話したように、喉頭蓋がきちんと機能しないと食べ物が期間を通って肺の方に行ってしまうため、その食べ物と一緒に流れ込んだ病原体が結果として肺炎の原因となってしまうのです。

この喉頭蓋、私たちが健康的に生きる上では非常に重要な器官であるわけなのですが、これが腫れてしまうと、結果それが呼吸を困難にし、重症化を招いてしまうというケースがあると言います。でも確かに、肺への空気の通り道である気管をふさぐ蓋が炎症を起こすというのは、少し聞いただけでもそれが危ないことであるというのはよくわかりますよね。

この急性喉頭蓋炎はそんなに頻繁に起きるケースではないといわれていますが、もちろん起こりえない保証などどこにももありません。なので、もし自分の子供がクループ症候群と診断された場合には、そういったケースのことまで考えて、周囲の大人がしっかりと見守ってあげるようにしましょう。

まとめ

今回の記事では、生後数か月の赤ちゃんから、小学生くらいまでの子供に多いといわれるクループ症候群について、それがどんなものなのかということについて詳しくまとめました。

このクループ症候群は、特に小学生くらいまでの子供であれば決して珍しい症状ではありません。また、記事の中でもお話しましたように、このクループ症候群は時に重症化につながってしまうケースもありますので、皆さんくれぐれも自分の子供が変な咳をしていた時には、早めに病院に連れて行ってあげるようにしてください。

今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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