
気管支喘息の治療薬には色々なものがありますが、その中でもシムビコートを使用している方は比較的多いと思います。
このシムビコートは、気管支喘息の患者における気管支の炎症を鎮めるための「ステロイド成分」と、その炎症の影響などから細くなった気管支を拡げるための「気管支拡張成分(β2刺激薬)」が一緒に配合された合剤となっており、呼吸を楽にしながら、徐々にその喘息症状を回復していけるよう設計されたお薬となっています。
ちなみに、最近の気管支喘息の治療ではそういった合剤のお薬が使用されるというのが主流になってきており、そのような合剤のお薬としては、シムビコートの他に、レルベア、アドエア、フルティフォームといったお薬が挙げられます。ちなみに、私は数年前までフルティフォームを使って喘息の治療を行っていました。
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さて、では今回の記事ではそういった治療薬の中でも特にシムビコートに関する話をしていきたいと思うのですが、どうもこのシムビコートは、ちょっと使い終わりが判断しづらいという意見が中にはあるそうです。というのも、このシムビコートには残量を表す小窓がついており、これが0になると使い終わりの目印なのですが、残量が0なのに、ふるとカサカサ音がするんです。
では、そのカサカサ音の原因とはいったい何なのか、今回の記事では、シムビコートを使ううえで生じる疑問などについて詳しくまとめていきたいと思います。
目次
シムビコートの使い終わりとは?残量0なのにカサカサ音がするのはどうして?

シムビコートは簡単な操作で使用できる非常に優れたお薬なのですが、ちょっとその使い終わりが判断しづらいという特徴があるようです。というのも、残量を表す小窓の数字は0なのに、ふってみるとカサカサと音がするからなんですね。
そのため、使用者の方は、まだ薬が残っているんじゃないかと思ってしまうということなのですが、結論からいうと、それは容器の中に入っている乾燥材の音であって、シムビコートの薬剤が残っているというわけではないそうです。その残量の数字が0になったらもうお薬は残っておらず、使い終わりのサインなので、新しいお薬に変えてもらう必要があります。
また、シムビコートを使用するうえで、他に使用者が疑問に思うことの中には、一気に2回分の薬のセットをすれば、2回分を一緒に吸うことができるのかという意見もあるようです。しかし、これはたとえ2回分セットしたとしても、1回分しか薬は吸入できないとのことなので注意が必要です。
ちなみに、今私がここに記したことは、以下の動画の中で詳しく説明されています。もし、今現在シムビコートをしている方で、その使用法がいまいちよくわからないという方や、疑問に思うことがある方は、この動画をみればある程度のことは解決すると思いますので、一度見てみることをお勧めいたします。(^^)
発作治療薬としてシムビコートを使うSMART療法とは?

シムビコートを処方される際に医師の方からも説明を受けていると思いますが、今回お話しているシムビコートというお薬は、数ある喘息治療薬の中でもある種特別な治療薬として知られています。
というのも、喘息の治療薬というのは、喘息症状をコントロールしながらその改善を目指すための長期管理薬と、もし発作が起きてしまったときにその症状を抑えるための発作治療薬という大きく2つのタイプに分けることができるのですが、今回お話しているシムビコートは、普段は長期管理薬として用いるお薬でありながら、いざという時には発作治療薬としても使用できるという特徴を持っているからなんです。
そして、このシムビコートを発作治療薬として用いる方法は、現在SMART療法(Symbicort Maintenance And Rliever Therapy)という呼び方で知られています。では、どうしてシムビコートだけがそのような使い方ができるのかというと、これには、そのシムビコートに含まれている有効成分のある特徴が大きく関係しています。
まず、このシムビコートというお薬は、この記事の冒頭で、気管支の炎症を抑えるための「ステロイド」と、呼吸を楽にするための「気管支拡張剤」が一緒に配合されているお薬というお話をしました。具体的には、ステロイド成分としては「ブデソニド」という成分が含まれており、気管支拡張剤としては「ホルモテロール」という成分が含まれているのですが、このうち、ホルモテロールという成分がその使用法のカギを握っています。
実は、喘息の治療に使われる気管支拡張剤も、その特徴から大きく2つのタイプに分けることができます。その2つというのが、「即効性はないが長時間作用するもの」と「即効性があるが作用時間が短いもの」の2つです。
そして、その特徴から、これまでの喘息治療においては、「即効性はないが長時間作用するもの」を長期管理薬として使用し、「即効性があるが作用時間が短いもの」を発作治療薬として使用するという特徴がありました。症状がコントロールできているうちは、即効性は特に必要ありませんが、発作が起きてしまったときは即効性が重要になってきますので、このようにタイプ分けされているというわけなんですね。
しかし、今回お話ししているシムビコートに含まれる「ホルモテロール」という成分には、「即効性があり、長時間作用する」という特徴があることが分かっています。そして、実際にその特徴が認められたことから、日本では平成24年の4月からこのSMART療法が認められるようになったようです。
ちなみに、このSMART療法を活用する際の注意点に関する情報や、シムビコートに関するさらに詳しい情報は以下の記事でまとめていますので、気になる方は是非一度目を通してみてください。
→※シムビコートってどんなお薬?販売元のアステラス製薬とは?
また、そもそも気管支喘息の治療薬にはどんなものがあるのか、ということについては以下の記事で詳しくまとめています。
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気管支喘息の治療の「終わり」とは?

この記事をご覧になっている方の中には、もしかしたら、大人になってから急に喘息を発症してしまったという方もいるかも知れません。何をかくそう私がその1人なのですが、これに該当し、今まさにその治療を行っている方は、本当によくなるのか不安な気持ちだと思います。
喘息は一生付き合っていかなきゃならない病気とも言われていますし、発作が起きたらと思うと怖いですよね(-_-;)私も発症当時は本当に苦しくて、咳も止まらず、本当に治るか不安でいっぱいだったのですが、ちゃんと治療薬を使って継続的に治療を行った結果、1ヶ月から2ヶ月で症状は段々と良くなり、今では薬を使わなくても健康的に生活ができるようになりました。
気管支喘息の治療の終わりは、気管支喘息の完治ではなく、健常者と同じような生活を送れるようになることであるといわれています。実は、私も喘息症状はだいぶ良くなったのですが、今でも風邪などをきっかけに喘息症状がまた出てきてしまいます。そのため、体調管理には気を使っているのですが、やはりどうしても風邪をひいてしまうこともあって、そうなるとしばらくはまた咳が出るようになってしまうんですよね。
喘息はその人の体質的な問題が大きく関係してくるので、これを完治させるというのはなかなか難しいようです。しかし、ちゃんとお薬を継続的に使用して、治療を行っていれば必ず症状は良くなってきますので、今まさに治療中であるという方も、そのゴールを目指して治療を頑張ってください!
まとめ

今回の記事では、シムビコートの使い終わりに関する情報や、そもそもそのシムビコートとはどんなお薬なのかと言うことについて詳しくまとめました。
また、シムビコートは自分のタイミングで吸うお薬なので、本当に吸入できているのか不安という意見もたびたびあるようですが、その確認方法についても動画の中で詳しく説明されていますので、現在シムビコートを使用している方は、是非一度その説明動画を見てみてください。
それでは今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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