【※ストップ※】口呼吸のメリットとデメリットとは?

口呼吸と鼻呼吸、この2つは同じ「呼吸」ではありますが、実は口呼吸は非常にデメリットの多い間違った呼吸法であるということが指摘されており、現在多くの医師の方がその改善を呼びかけています。

結論から申し上げますと、口呼吸はデメリットはたくさんありますが、およそメリットと呼べるものは全くないと言っても過言ではありません。なんだか口の方がたくさん酸素を取り込めているような気もしますが、実はそれも間違いで、口呼吸では効率よく酸素を取り込むことができないんです。

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この口呼吸に対して、鼻呼吸はメリットの多い正しい呼吸法であるといわれており、人間も本来は鼻呼吸をするべき生き物であるといわれています。というより、哺乳類の中でも気道と食道が完全につながっているのは私達人間だけなんだそうで、人間以外の哺乳類は口で呼吸をすることが基本的にはできないんだそうです。

鼻で呼吸をするか、口で呼吸をするかという僅かな違いは、時間が経てば経つほど大きな「違い」となって、私たちの健康に影響してきます。そこで今回の記事では、口呼吸がもたらすデメリットとはいったい何なのか、また、鼻呼吸のメリットはいったい何なのかということについて詳しくまとめていきたいと思います。

目次

鼻呼吸のメリットと口呼吸のデメリット、呼吸法の違いがあなたの健康を左右します!

口呼吸と鼻呼吸、この2つは口で呼吸をするか、鼻で呼吸をするかというちょっとした違いのように感じてしまいますが、24時間毎日呼吸を繰り返していると、そのわずかな違いは段々と大きな違いになり、私たちの体に様々な影響をもたらす可能性があります。

先ほども言いましたように、本来哺乳類もすべて鼻呼吸をするのが正しいそうなんですが、私達人間はその進化の過程で、言語を話したり、二足歩行をするようになったことによって、徐々に口から喉にかけての器官が発達したことが、口呼吸という不自然な呼吸法の獲得へとつながってしまったと考えられています。

犬は「ハッハッハ」と口で呼吸をしているような感じもしますが、あれは浅速呼吸と呼ばれるもので、口内を冷やすことによって体温調節をするのが目的であり、口から肺に空気を送って呼吸をしているわけではないそうです。実は犬には人間のような汗腺がほとんどないそうで、この浅速呼吸が体温を調節するための非常に重要な機能なんです。確かに、犬が汗をかいているのって見たことが無いですよね。

では、実際口呼吸と鼻呼吸とではどんな違いが生じてくるのか、口呼吸のデメリットと鼻呼吸のメリットについて詳しくまとめていきたいと思います。

鼻呼吸は天然のフィルター!より質の高い空気を肺へと届けます!

まず、鼻呼吸と口呼吸とでは、その機能に明らかな違いがあります。本来口はものを食べる器官であり、呼吸をするのは鼻の役目です。そのため、鼻はより質のよい空気を肺へと届けるための機能が発達しています。

鼻毛やそれよりさらに細い繊毛、そして粘膜などが空気に含まれるほこりや細菌などを取り除く天然のフィルターの機能を果たし、外から入ってきた空気をより質の高い空気へと変化させます。さらに、この空気は鼻の奥で適度に加湿、加温され、肺につくころには非常に肺胞になじみやすい空気へと変わっているんです。

こうした機能の違いは口呼吸と鼻呼吸の体への酸素供給量にも影響を与えるそうで、過去に行われた研究では、口呼吸では鼻呼吸に比べて酸素供給量が18%も減少するという結果が出たそうです。その結果、口呼吸をしている方は鼻呼吸の方に比べて集中力が低下しやすく、疲れやすいということも指摘されています。

また、このようなフィルターを介さない口呼吸によって取り入れた空気は細菌やほこりを多く含んでおり、また慢性的な口呼吸は口内の乾燥も招いてしまうため、口呼吸をしている方は鼻呼吸をしている方に比べ免疫力が低下しやすく、感染症にかかりやすいということが指摘されています。なんだか自分は風邪をひきやすい、という方は、もしかしたら日常的に口呼吸をしてしまってるというようなことはありませんでしょうか?

これだけでもすでに鼻呼吸のメリットと口呼吸のデメリットについて十分に知ることができたような気がしてしまいますが、口呼吸によってもたらされるデメリットは実はまだまだこんなものではないんです。

口呼吸が呼吸を止める原因に…重大な病気の発症リスクを高める睡眠時無呼吸症候群とは?

口呼吸によるデメリットとして、慢性的な口呼吸は睡眠時無呼吸症候群の発症リスクを高めるということが指摘されています。

睡眠時無呼吸症候群とは、その病名からもわかりますように、睡眠中に10秒以上の無呼吸を何度も何度も繰り返すようになってしまう病気のことを言います。なんと中には1分以上呼吸が止まってしまうという方もいるそうで、そうした無呼吸からくる体への負担は大きく、睡眠時無呼吸症候群の症状をそのままにしておくと、いずれ心不全や脳血管障害などの重大な病気の発症リスクが高くなってしまうということが分かってきているんだそうです。

では、なぜ口呼吸がこの病気の原因になってしまうのかということですが、実は慢性的な口呼吸は舌の機能の低下を招き、低位舌と呼ばれる症状を引き起こしてしまうからなんです。

低位舌とはその名前の通り、舌が低位、つまり喉の奥の方に落ち込んでいってしまう症状のことを言います。実は舌には正しい位置というものがあり、口を閉じた時に、舌の先が上の歯の後ろにあり、舌自体は天井に軽くくっついているのが本来舌があるべき正しい位置であるといわれています。しかし、口を閉じた時、その舌が天井にくっついていないという方は要注意!まさにそれが低位舌が進行している証拠でもあり、喉に落ち込んだ舌は気道の閉塞を招いてしまう恐れがあるんです。

文字だけだと分かりづらいかと思いますので、低位舌がどんなものかというのは、是非以下の図を参考にしてください。この図を見ていただくと、低位舌の方では、喉に落ち込んだ舌が気道を圧迫してしまっているというのが良くわかりますよね。

また、この低位舌は、逆にさらに口呼吸を慢性てさせてしまう原因としても指摘されているんです。つまり、口呼吸が低位舌を招き、呼吸が苦しくなってしまった結果空気を吸おうとしてさらに口呼吸が慢性化してしまうという、まさに悪循環のような形になってしまうというわけなんです。

口呼吸によるデメリット、知らないと怖い歯並びへの影響とは…

これは口呼吸によるデメリットの中でも特に怖いものであるといっていいものだと思うのですが、実は慢性的な口呼吸は、歯並びや顔つきにまで影響してくるということが最近では分かってきています。

小さいお子さんがいる方には特に注意していただきたいのですが、何故口呼吸が歯並びに影響してくるのかというと、実はこれにも先ほど説明した舌の位置が関係してくるんです。

まず、先ほど舌は、上の歯のすぐ後ろにあって、天井に軽くくっついているのが正しい位置であるという話をしたのですが、そのまま唾を飲み込むと、その舌に、天井を押し返すような力が入るということが分かると思います。

実はこれがとても重要で、この舌が天井を押し返す力は、正中口蓋縫合と呼ばれる上あごのつなぎ目を押し拡げる重要な役割を担っていると考えられています。

このつなぎ目は12歳位まではまだ柔らかく、容易に広がるそうなのですが、舌の力がこのつなぎ目を広げ、上あごを正しく成長させることによって、歯が並ぶスペースが確保されることが、綺麗な歯並びを作るためには非常に重要なことなんだそうです。正中口蓋縫合は以下の写真を参考にしてください。

人は1日に2000回近くものを飲み込むといわれており、そう考えると、この力がいかに重要なものであるかということはよくわかりますよね。

また、小さい頃から口呼吸が身についてしまった方は出っ歯になりやすく、その影響から、まるで顎が無いかのような、独特な顔つきに成長してしまう可能性があることが分かってきています。この顔つきはアデノイド顔貌と呼ばれているのですが、このアデノイド顔貌については以下の記事で詳しく説明していますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。

※アデノイド顔貌は治るの?その特徴や原因の口呼吸について解説します!

また、低位舌は上あごの成長を妨げ、出っ歯になりやすくしてしまうというだけではなく、歯と歯の間に隙間を作ってしまうこともあるんだそうです。例えば以下の写真がそうなのですが、これをみるといかに舌の位置が大事かというのがよくわかりますよね^^;低位舌が進行し、上の歯と下の歯の間でその舌が常に前歯を押すような感じになってしまうと、このような歯の生え方をしてしまうんですね。

また、低位舌の方は寝ているときに呼吸が苦しくなってしまうため、その結果横を向いて寝てしまうようになり、その影響から顔のどちらかの側面に偏って重力がかかってしまうため、これも歯並びを悪くする原因になると指摘されています。歯並びと口呼吸、及び低位舌は本当に密接な関係を持っているんですね(-_-;)

口呼吸は腎臓病にまで関係している可能性があるって本当??

実は最近、口呼吸はある腎臓病と関係があるのではないかという非常に興味深い指摘がされています。

その腎臓病はiga腎症と呼ばれるもので、簡単にいうとigaと呼ばれる抗体が腎臓周辺に蓄積することによって、徐々に腎臓の機能が低下していってしまう難病です。何故この病気が口呼吸と関係があるのではないかといわれているのかというと、この病気の患者を2000人以上診てきた堀田さんという医師の方の話によると、その患者の多くにおいて口呼吸の方に多い顔つきの特徴(上あごの突出や、下あごの後退、唇の肥大など)がみられたというのです。

これはいったいどうしてなのか、詳しいことは別記事で紹介していますので、気になる方は是非一度ご覧になってみてください。

【※注意】口呼吸が腎臓病の原因に?「iga腎症」とは?…

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口呼吸を鼻呼吸へ改善する方法とは?

ここまで読んでいただいた方には、口呼吸はいかにデメリットの多い危険な呼吸法であるかということが良くわかっていただけたのではないかと思います。逆に言うと、鼻呼吸はメリットの多い正しい呼吸法なんです。

では、もし口呼吸かもしれないという方は、どうしたらメリットの多い鼻呼吸へと改善することができるのでしょうか?ということでここからは、口呼吸を鼻呼吸へと改善する方法について詳しくまとめていきたいと思います。

口呼吸を改善する方法1:ガムを噛む

口呼吸を治す方法として、ガムを噛むという方法を提唱している医師の方がいます。確かに、ガムを噛んでいるときは、自然と口が閉じられますよね。

口呼吸をしてしまう方は、無意識のうちに口が開いてしまうために口呼吸をしてしまいます。ガムを噛む方法はそういった無意識な口の開きを防ぎ、口周りの筋肉を鍛えるという意味でとても有効ですが、このガムを噛むという方法は、記事の中でお話した低位舌を改善するためにも有効なんだそうです。

ガムを使った低位舌改善トレーニングについては、こちらのサイトなどを参考にしてみてはいかがでしょうか?

口呼吸を改善する方法2:矯正グッズを使う

皆さんは、現在口呼吸を改善するための様々な矯正グッズが販売されているということをご存知でしょうか?こういった商品は特に寝ている間の口呼吸を治す方法として非常に役に立つと思いますので、夜中のいびきを指摘されたことがあったり、朝起きると口の渇きがひどいなど、寝ている間に口呼吸をしている可能性がある方は、まずはそういったものを活用してみるというのも1つの方法として有効だと思います。

ではどんな商品があるのかと言いますと、口呼吸の矯正グッズとして定番中の定番とも言えるのが、口が開かないように固定しておくテープです。

上の画像は小林製薬から販売されているナイトミンという商品なのですが、これ以外にもいくつかの会社から同様の商品が販売されています。口を開かないように固定する非常にシンプルな商品ではありますが、レビューを見ると結構その効果を実感している方はいらっしゃるようです。

ただ、ちょっと問題なのは、数の割に少々値段が高いという点だと思います。中には絆創膏で十分、と言っている方もいらっしゃったので、まずは絆創膏で試してみて、はがれてしまうようなら、ナイトミンのような商品を試してみるというふうにするといいのではないかと思います。

その他、口が開かないように固定するサポーターなども色々と販売されています。

なんだかいかにも効果がありそうな気がしますが、こういったサポータータイプの商品は、効果を実感している方がいらっしゃる一方で、付けてみる跡がついて、ちょっと痛いとレビューを書いている方もいました。もちろんそれは商品にもよると思いますので、サポータータイプのものを試してみたいという方は、是非色々な商品のレビューなどを見比べてから購入するようにしましょう。

また、このサポーターに少し似た商品で、口だけを隠し、鼻を出すことによって鼻呼吸を促すマスクなども販売されています。例えば以下の画像のようなもので、このマスクは「美呼吸マスク」と検索していただくと見つけられると思います(^^)

ゴムで耳が痛くならないか心配だったけど、大丈夫でしたというレビューがありましたので、非常に使いやすい商品だと思います。お値段も1000円くらいですので、1つ持っておくといいかもしれませんね。

また、この他にもマウスピースのような商品も口呼吸を治すグッズとして販売されています。例えば、三晴社から販売されているブレストレーナーなどがその1つです。

本気で口呼吸を改善したいと考えている方は、今ご紹介したような商品を1つは持っておいてもいいのではないかと思います(^^)どれもそんなにとびぬけてお値段が高いわけではありませんので、是非こういったものを活用してみてください。

口呼吸を改善する方法3:あいうべ体操

最近、口呼吸を治す方法として、あいうべ体操と呼ばれる体操が徐々に広まりつつあるのですが、皆さんはご存知でしたでしょうか?このあいうべ体操はみらいクリニックの院長を務める今井一彰さんという方が考案した方法なのですが、本も出版されている他、過去にはテレビでも紹介されています。

このあいうべ体操は、その名前からもわかりますようにあ~い~う~べ~と口を大きく動かすことによって、口周りの筋肉や、舌を鍛えることで、口呼吸の改善を促す方法です。最後のべ~では、舌を顎につくようにだすそうです。

このあいうべ体操の詳しいやり方は、以下の画像が参考になると思います。簡単な方法ですので、口呼吸が気になる方は是非空いた時間に取り組むようにすると良いのではないでしょうか(^^)

まとめ

今回の記事では、口呼吸が引き起こす様々なデメリットに関する情報について詳しくまとめました。

この口呼吸に対して、鼻呼吸はメリットの多い安全な呼吸法であり、現在多くの医師の方がこの鼻呼吸への改善を呼びかけています。もし、ふとした時に口呼吸になってしまっている自分に気が付いたら、是非今回ご紹介したような方法を参考にして鼻呼吸への改善に取り組むようにしましょう。

今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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