なんだか気が付くと口の中がひどく乾燥していたり、朝起きると口の中が乾燥していることってありませんか?もしそういった症状に心当たりがある方は、知らない間に口で呼吸をしてしまっている可能性があります。
もしかしたらそうかも、と思い当たる部分がある方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの口呼吸は非常にデメリットの多い間違った呼吸法であるということが指摘されており、現在多くの医師の方がその改善を呼びかけています。なんと、小さいころから口呼吸をしていると、それは歯並びや顔の骨格の成長にまで影響を与えるということが分かってきているんだそうです。
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またこれ以外にも、口呼吸は口臭の原因になったり、心臓病や脳血管障害のリスクを高める睡眠時無呼吸症候群の発症につながる可能性があるなど様々な問題が現在指摘されています。口呼吸がなぜこういった症状の原因になるかということは後程詳しく説明しますが、もし現在自分の口呼吸に気が付いている方は、そのような症状がひどくなってしまう前に口呼吸を改善したいですよね。
そこで今回の記事では、口呼吸にはいったいどんな問題があるのか、その詳細について詳しくまとめますとともに、口呼吸の対策方法についてご紹介していきたいと思います。
目次
口の中が乾燥しやすい方は要注意!その口の中、細菌でいっぱいになっているかもしれません…

気が付くと口の中がひどく乾燥してしまう、朝起きると口の中の乾燥がひどいという方はいつの間にか口呼吸をしてしまっている可能性が高いですが、実はそういった口の中の乾燥は、口内細菌の繁殖を招き、口臭がひどくなる原因になるほか、歯周病のリスクを高めるということが分かっています。
実は、口の中に細菌が存在していることはなんら珍しいことではなく、人間の口の中にはいつも300種類以上にも及ぶ細菌が存在しているとも言われています。そして、歯をよく磨く方であっても、なんと口の中には1000億匹以上もの細菌が存在するとも言われているんです。いやいやうそだろ…と思いたくなってしまいますが、どうやらこれは本当のことらしいです(-_-;)
しかし、こういった細菌は普段は唾液の自浄作用によってその繁殖が抑えられており、それによる弊害は最小限に抑えられています。しかし、口の中が乾燥し、この唾液の分泌が足らなくなってしまうと、乾いた環境を好む細菌たちは急激に繁殖して、それが口臭や歯周病、または感染症などのリスクを高めてしまうんです。
自分の口臭って、あまり気が付かない方ももしかしたら多いかもしれませんが、色々な人と付き合って生きていく上では、口臭を気にすることはエチケットとして非常に大切なことです。もし口の中が乾燥しやすい、という方で、その原因として口呼吸が考えられる場合には、早めにその対策に取り組むようにしましょう。
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こんなにあるの…口呼吸が問題とされている理由はこちら!

口呼吸は口内の乾燥を招き、口内細菌を増殖させることで様々な問題を引き起こすという話をしましたが、実は口呼吸はこれ以外にも様々な問題と密接な関係があるということが分かってきています。
ではいったいなぜ口呼吸は危険な呼吸法であるといわれているのか、その理由を詳しく説明していきたいと思います。
睡眠時無呼吸症候群の原因になる

睡眠時無呼吸症候群とは、その名前の通り、睡眠中に息ができなくなり、10秒以上の無呼吸を何度も何度も繰り返してしまう病気です。中には、1分以上も呼吸が止まってしまう方もいるそうです(-_-;)
この病気の方は、無呼吸の影響から何度も夜中に脳が起きてしまうため、結果十分な休養が取れず、昼間に眠気が表れてしまうのがその主な症状として知られています。
しかし、この病気が近年注目されている理由はそこではなく、実はこの病気は、症状をそのままにしておくと、脳血管障害、高血圧、心不全などの重大な病気のリスクが高くなる可能性があるということが分かってきているんだそうです。
睡眠時無呼吸症候群はその多くの方がひどいいびきの症状を伴うそうなので、これにあてはまる方は注意が必要ですが、今回お話している口呼吸が睡眠時無呼吸症候群の原因になる可能性があるのは、口呼吸が低位舌と呼ばれる症状の原因になる可能性があるからです。
皆さんは普段、自分の舌の位置を意識することなんてほとんどないと思うのですが、口をしっかりと閉じて舌の位置を意識すると、舌は上の歯のすぐ後ろにあって、口の中の天井部分に軽くくっついているということが分かると思います。
これが、本来正しいとされている舌の位置なのですが、口で呼吸をするために口をぽかんとあけてみると、その舌は天井から離れてしまいますよね。このぽかん口で口呼吸をする習慣が身についてしまうと、いつの間にか舌は段々と喉の奥の方に落ち込んでしまうようになり、この症状を、低位舌と呼ぶのです。
そして、この低位舌の症状が特にひどくなるのが寝ている時であり、今起きている状態でも、口をあけて上を向くと、舌は何となく喉の方に落ち込んでしまうというのが分かると思います。そして、この低位舌の症状がひどくなると、寝ているときに喉に落ち込んだ舌によって呼吸が苦しくなり、その抵抗からいびきが出たり、睡眠時無呼吸症候群の症状が表れてしまうと考えられているのです。
骨格や歯並びにまで影響を及ぼす

実は、口呼吸が小さいころから身についてしまうと、それは顔の骨格や歯並びにまで影響してくるということが分かってきています。口呼吸が骨格や歯並びにまで影響すると聞いても、いまいちピンとこないと思うのですが、実はこれにも、先ほど説明した舌の位置が大きく関係しています。
まず、先ほど舌は、上の歯のすぐ後ろにあって、天井に軽くくっついているのが正しい位置であるという話をしたのですが、そのまま唾を飲み込むと、その舌に、天井を押し返すような力が入るということが分かると思います。
実はこれがとても重要で、この舌が天井を押し返す力は、正中口蓋縫合と呼ばれる上あごのつなぎ目を押し拡げる重要な役割を担っていると考えられています。
このつなぎ目は12歳位まではまだ柔らかく、容易に広がるそうなのですが、舌の力がこのつなぎ目を広げ、上あごを正しく成長させることによって、歯が並ぶスペースが確保されることが、綺麗な歯並びを作るためには非常に重要なことなんだそうです。正中口蓋縫合は以下の写真を参考にしてください。

人は1日に2000回近くものを飲み込むといわれており、そう考えると、この力がいかに重要なものであるかということはよくわかりますよね。
また、小さい頃から口呼吸が身についてしまった方は出っ歯になりやすく、その影響から、まるで顎が無いかのような、独特な顔つきに成長してしまう可能性があることが分かってきています。この顔つきはアデノイド顔貌と呼ばれているのですが、このアデノイド顔貌については以下の記事で詳しく説明していますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。
→※アデノイド顔貌は治るの?その特徴や原因の口呼吸について解説します!
腎臓病の原因になる可能性がある

まだあるのかよ!と思ってしまいますが、実は口呼吸は、iga腎症と呼ばれる腎臓病の発症リスクを高めてしまう可能性があるということが現在指摘されています。このiga腎症とは、体内に存在するigaと呼ばれる抗体が抗原と結合して複合体を作り、それが腎臓内部の器官の一部分に蓄積することによって、段々と腎臓が機能不全に陥ってしまう病気です。この病気は、症状が進行すると透析治療も必要になります。
口で呼吸をすることが腎臓にまで影響するってどういうこと?本当に関係あるの?と、私も最初は思ったのですが、どうやらこの話に嘘は無いようで、口呼吸が確実に関係しているという証拠は無いようですが、この患者を2000人以上診てきたという堀田さんという医師の方によると、その患者の多くにおいて慢性的な口呼吸患者において見られる特徴が観察されたということらしいのです。これはいったいなぜなのでしょうか…
詳しくは以下の記事でまとめていますので、気になる方は是非読んでみてください。
口呼吸の対策方法はこちら!口呼吸の癖が気になる方は必見です!

ではいつの間にか口呼吸をしてしまう方はどうしたらその癖を直せるのでしょうか、次にその対策方法をいくつかご紹介していきたいと思います。
起きている時の口呼吸対策方法:ガムを噛む

まず、口呼吸をしてしまうという方に医師の方から勧められている対策方法が、ガムを噛むという方法です。確かに、普段ボーっとしているときに口をあけてしまうという方でも、ガムを噛んでいる時は自然と口は閉じられ、鼻呼吸になりますよね。
また、このガムを噛むことは低位舌の解消にもつながるといわれている他、キシリトール入りのガムを噛むことは歯の健康にもつながりますので、とてもメリットの多い対策方法なんです。いびきをかきやすく、低位舌になっているかも、と思う方は、こちらのサイトなどを参考にしてガムを噛む方法を取り入れてみてはいかがでしょうか?
寝ている時の口呼吸対策方法:口呼吸の改善グッズを使ってみる
起きている間の口呼吸は、意識して行動すればある程度は抑えることができますが、問題となるのは寝ている間の口呼吸ですよね。寝ている間の口呼吸が慢性化してしまうと、先に説明したように、睡眠時無呼吸症候群などの病気を発症させる原因になってしまいます。
そこで、寝ている間に起きてしまう口呼吸はいったいどのようにして対策したらよいのかということですが、最近ではこの口呼吸を改善させるための専用の商品も数多く販売されているので、そういったものを試してみるようしてはいかがでしょうか?
まず、口呼吸の改善グッズとして定番なのが、以下のような口が開かないように固定しておくテープです。非常に単純な商品ですが、これを使ってみて口呼吸の改善を感じていらっしゃる方は結構多いみたいですよ(^^)

又は、口だけをふさぎ、鼻を出すことで鼻呼吸を促すマスクなども現在販売されています。以下の商品は「美呼吸マスク」と検索するとヒットする商品なのですが、値段も千円ちょっとでそれほど高いわけではないので、こういった商品を一つ持っておくといいかもしれませんね(^^)

また、現在では口が開かないようにするためのマウスピースのような商品も販売されています。以下の商品は三晴社という会社から販売されているブレストレーナーという商品なのですが、これは1つ2000円くらいで購入できて、2ヶ月くらいは持つそうです。決して高い商品というわけではありませんので、寝ている間の口呼吸が気になる方は一度お試しになってみてはいかがでしょうか?

まとめ

今回の記事では、口呼吸は何故間違った呼吸法であるといわれているのか、口呼吸に伴う様々な問題に関する情報について詳しくまとめますとともに、口呼吸を治すにはどうしたら良いのか、その対策方法について詳しくまとめました。
長い時間をかけてついてしまった癖は一朝一夕で治せるものではないと思いますが、口呼吸をそのままにしておくことはいずれ健康を害する大きな原因になってしまう可能性があります。口の中が乾燥しやすく、口呼吸に心当たりがある方は、是非今回ご紹介したような対策方法を早めに取り入れ、改善に取り組むようにしてみてください。
今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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