※歯周病の原因は口呼吸?あなたの口の中は大丈夫ですか??…

口呼吸と鼻呼吸、この2つは同じ呼吸ではありますが、実は口呼吸は非常に問題が多い間違った呼吸法であるとして、現在多くの医師の方がその改善を呼びかけています。

その口呼吸によって引き起こされる問題の中には知らないと本当に怖いようなものもあって、なんと最近では、慢性的な口呼吸は歯並びや顔つきにまで影響してくるということが分かってきているそうです。また、慢性的な口呼吸はある腎臓病とも関連があると指摘している医師の方もいます。果たしてこれはいったいどういうことなのか、詳しくはまた後程まとめていきたいと思います。

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また、この他口呼吸によって引き起こされる問題として、歯周病も挙げられています。歯周病という病名自体は最近よく耳にしますが、皆さんはこの歯周病とはいったいどんな病気なのかご存知ですか?

そこで今回の記事では、歯周病とはいったいどんな病気なのか、また歯周病と口呼吸との関連についてまとめますとともに、口呼吸が引き起こす様々な問題について詳しくまとめていきたいと思います。

目次

あなたの口の中は大丈夫?歯周病と口呼吸の関連とは…

なんだか朝起きると口の中がねばねばしたり、歯を磨くと血が出やすいというようなことはありませんか?もしそのような症状に心あたりがある方は、もしかしたら歯周病が進行してしまっているのかもしれません。

歯周病とは、口内で繁殖した細菌の感染によって歯肉に炎症が起こり、放っておくと歯肉と歯の間からさらに症状が進行して、いずれは歯を支えている骨まで溶かしてしまう細菌感染症のことをいいます。その結果、歯周病が進行すると歯がぐらぐらしてしまい、最終的には大切な歯を失う原因になってしまうんです。

皆さんは、実は口の中には300種類以上もの細菌が住んでいるということをご存知でしょうか?考えるとちょっと気持ちが悪いですが、この細菌は放っておくとプラークと呼ばれる細菌の塊を作ってしまい、このプラークがたまっている方ほど歯周病になりやすいといわれています。ちなみに、このプラークには、なんと1mgで10億匹もの細菌が含まれているんだそうです(*_*)…

また、このプラークは放っておくと、今度は歯石と呼ばれる硬い物質へと変化して、歯の表面に強固に付着してしまいます。もし歯石になってしまった場合は、歯ブラシでこれをとることは困難だそうで、歯医者でケアをしなければ取り除くことはできません。そして、この歯石が増えてしまうと、その歯石の中や周りにさらに細菌が入り込んでしまい、これがさらに歯周病を進行させる原因になってしまうんだそうです。

つまりこの歯周病という病気は、口の中に存在する細菌の数が多い方ほどなりやすい病気であるわけなんですが、そこで考えなければならないのが、口呼吸の危険性についてです。

もう察しが良い方なら既にお気づきだと思うのですが、慢性的な口呼吸は口内の乾燥を招き、口内を細菌が繁殖しやすい環境にしてしまうため、口呼吸をしている方は虫歯や歯周病になりやすいといわれています。

実は唾液には細菌の繁殖を抑える働きがあり、細菌による被害を防ぐためにもこの自浄作用は非常に重要であると考えられています。しかし、口呼吸をしていると先ほど説明したプラークが増えやすくなってしまい、これが歯周病の原因になる他、口臭を悪化させる原因にもなってしまうんです。

歯周病にならないためには、歯をしっかり磨くこと、歯石を定期的に歯医者で除去すること、そしてプラークを増やさないために口呼吸をしないということが非常に大切になってきます。もし、歯茎からの出血が起きやすいという方は歯周病が進行してしまっている可能性もありますので、歯医者さんに相談しますとともに、歯の磨き方や、自分の呼吸の仕方について一度よく見直してみてはいかがでしょうか?(^^)

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その他、口呼吸によって引き起こされる問題はこちら!

慢性的な口呼吸は口内の乾燥を招き、歯周病を進行させる1つの原因になってしまうという話をしましたが、口呼吸によって引き起こされる問題はこれだけではありません。

では、この他口呼吸はいったいどのような問題を引き起こす原因になってしまうのか、詳しくまとめていきたいと思います。

1:感染症の発症リスクを高める

まず、口呼吸が慢性化してしまっている方は、鼻呼吸をしている方に比べて、感染症にかかるリスクが高くなるといわれています。

これは先ほど説明した口内の細菌が増えやすくなるという話とも関係しているのですが、そもそも本来呼吸をするのは鼻の役割であり、鼻には繊毛や粘液で異物を取り除くことで空気をある程度綺麗にするフィルターとしての働きがある他、冷たい空気を加湿して温かい状態にしてから肺の方へ送る役割を担っています。

実は哺乳類の中で口呼吸ができるのは口という器官が発達した私達人間だけであるとも言われており、本来口呼吸は正しい呼吸法ではありません。口には鼻のようなフィルター機能はありませんので、口呼吸はダイレクトに細菌やウイルスを体の中に取り込んでしまう原因となり、その結果感染症の発症リスクは高くなってしまうのです。

2:集中力の低下や体の疲れを引き起こす

口呼吸が慢性化してしまうと、それは集中力の低下や体の疲れを引き起こす原因になってしまうということも指摘されています。

実は過去に行われた研究において興味深いデータを示すものがあり、なんと口呼吸は、鼻呼吸に比べて、体への酸素供給量が18%も減少するということが報告されています。

何となく口の方がたくさん空気を取り込めているような気がしてしまいますが、実は空気中の酸素を肺胞に取りこませるためには空気の湿度や温度が重要であり、その点に着目すると、口から吸った空気に比べ、鼻から取り込んだ空気の方が、結果的によく肺胞になじむんだそうです。

こういった理由もあって、口呼吸をしてしまう方は何となく集中力が低下しやすかったり、体が疲れやすいといわれています。なんだか最近体がだるい…そう感じる方は、もしかしたらいつの間にか口呼吸をしてしまっているようなことはありませんか?

3:睡眠時無呼吸症候群の原因になる

睡眠時無呼吸症候群とは、その名前の通り、睡眠中に息ができなくなり、10秒以上の無呼吸を何度も何度も繰り返してしまう病気です。中には、1分以上も呼吸が止まってしまう方もいるそうです(-_-;)

この病気の方は、無呼吸の影響から何度も夜中に脳が起きてしまうため、結果十分な休養が取れず、昼間に眠気が表れてしまうのがその主な症状として知られています。

しかし、この病気が近年注目されている理由はそこではなく、実はこの病気は、症状をそのままにしておくと、脳血管障害高血圧心不全などの重大な病気のリスクが高くなる可能性があるということが分かってきているんだそうです。

睡眠時無呼吸症候群はその多くの方がひどいいびきの症状を伴うそうなので、これにあてはまる方は注意が必要ですが、今回お話している口呼吸が睡眠時無呼吸症候群の原因になる可能性があるのは、口呼吸が低位舌と呼ばれる症状の原因になる可能性があるからです。

皆さんは普段、自分の舌の位置を意識することなんてほとんどないと思うのですが、口をしっかりと閉じて舌の位置を意識すると、舌は上の歯のすぐ後ろにあって、口の中の天井部分に軽くくっついているということが分かると思います。

これが、本来正しいとされている舌の位置なのですが、口で呼吸をするために口をぽかんとあけてみると、その舌は天井から離れてしまいますよね。このぽかん口で口呼吸をする習慣が身についてしまうと、いつの間にか舌は段々と喉の奥の方に落ち込んでしまうようになり、この症状を、低位舌と呼ぶのです。以下の画像を見ていただくと低位舌がどんなものか分かりやすいかと思います。

そして、この低位舌こそが、口呼吸を慢性化させてしまう1つの原因として指摘されています。上の画像を見ていただくと、低位舌の方は正常な方に比べ、舌によって気道がふさがれてしまい、息を吸いづらそうですよね?すると、低位舌の方はさらに息を吸いやすいように口で呼吸をする癖がついてしまうんだそうです。まさに悪循環ですね…!

そして、この低位舌の症状が特にひどくなるのが寝ている時であり、今起きている状態でも、口をあけて上を向くと、舌は何となく喉の方に落ち込んでしまうというのが分かると思います。そして、この低位舌の症状がひどくなると、寝ているときに喉に落ち込んだ舌によって呼吸が苦しくなり、その抵抗からいびきが出たり、睡眠時無呼吸症候群の症状が表れてしまうと考えられているのです。

ちなみに、この睡眠時無呼吸症候群は何となく中年の方に多い病気というイメージがある方も多いと思うのですが、子供でも発症することがあるそうです。詳しくはこちらのサイトなどを参考にしてみてください。

4:骨格や歯並びにまで影響を及ぼす

実は、口呼吸が小さいころから身についてしまうと、それは顔の骨格や歯並びにまで影響してくるということが分かってきています。口呼吸が骨格や歯並びにまで影響すると聞いても、いまいちピンとこないと思うのですが、実はこれにも、先ほど説明した舌の位置が大きく関係しています。

まず、先ほど舌は、上の歯のすぐ後ろにあって、天井に軽くくっついているのが正しい位置であるという話をしたのですが、そのまま唾を飲み込むと、その舌に、天井を押し返すような力が入るということが分かると思います。

実はこれがとても重要で、この舌が天井を押し返す力は、正中口蓋縫合と呼ばれる上あごのつなぎ目を押し拡げる重要な役割を担っていると考えられています。

このつなぎ目は12歳位まではまだ柔らかく、容易に広がるそうなのですが、舌の力がこのつなぎ目を広げ、上あごを正しく成長させることによって、歯が並ぶスペースが確保されることが、綺麗な歯並びを作るためには非常に重要なことなんだそうです。正中口蓋縫合は以下の写真を参考にしてください。

人は1日に2000回近くものを飲み込むといわれており、そう考えると、この力がいかに重要なものであるかということはよくわかりますよね。

また、小さい頃から口呼吸が身についてしまった方は出っ歯になりやすく、その影響から、まるで顎が無いかのような、独特な顔つきに成長してしまう可能性があることが分かってきています。この顔つきはアデノイド顔貌と呼ばれているのですが、このアデノイド顔貌については以下の記事で詳しく説明していますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。

※アデノイド顔貌は治るの?その特徴や原因の口呼吸について解説します!

また、低位舌は上あごの成長を妨げ、出っ歯になりやすくしてしまうというだけではなく、歯と歯の間に隙間を作ってしまうこともあるんだそうです。例えば以下の写真がそうなのですが、これをみるといかに舌の位置が大事かというのがよくわかりますよね^^;低位舌が進行し、上の歯と下の歯の間でその舌が常に前歯を押すような感じになってしまうと、このような歯の生え方をしてしまうんですね。

また、低位舌の方は寝ているときに呼吸が苦しくなってしまうため、その結果横を向いて寝てしまうようになり、その影響から顔のどちらかの側面に偏って重力がかかってしまうため、これも歯並びを悪くする原因になると指摘されています。歯並びと口呼吸、及び低位舌は本当に密接な関係を持っているんですね(-_-;)

5:腎臓病の原因になる可能性がある

まだあるのかよ!と思ってしまいますが、実は口呼吸は、iga腎症と呼ばれる腎臓病の発症リスクを高めてしまう可能性があるということが現在指摘されています。このiga腎症とは、体内に存在するigaと呼ばれる抗体が抗原と結合して複合体を作り、それが腎臓内部の器官の一部分に蓄積することによって、段々と腎臓が機能不全に陥ってしまう病気です。この病気は、症状が進行すると透析治療も必要になります。

口で呼吸をすることが腎臓にまで影響するってどういうこと?本当に関係あるの?と、私も最初は思ったのですが、どうやらこの話に嘘は無いようで、口呼吸が確実に関係しているという証拠は無いようですが、この患者を2000人以上診てきたという堀田さんという医師の方によると、その患者の多くにおいて慢性的な口呼吸患者において見られる特徴が観察されたということらしいのです。これはいったいなぜなのでしょうか…

詳しくは以下の記事でまとめていますので、気になる方は是非読んでみてください。

【※注意】口呼吸が腎臓病の原因に?「iga腎症」とは?…

まとめ

今回の記事では、口呼吸と歯周病との関連についてまとめますとともに、その他口呼吸が引き起こすとされる様々な問題に関する情報について詳しくまとめました。

起きている間の口呼吸もいけませんが、寝ている間の口呼吸にも十分に注意してください。もし朝起きると口の中がからからになっているという方は寝ている間に口呼吸をしている可能性が高く、細菌もこれでもかというくらい繁殖してしまっている可能性があります。それが歯周病などに発展してしまう前に、是非早めに口呼吸の改善に取り組むようにしましょう。

口呼吸の改善方法については以下の記事でまとめていますので、気になる方は是非一度ご覧になってみてください。

【※ストップ※】口呼吸を治す方法とは?

今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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