誰でも、つらい咳や痰の症状があるとき、そのせいでなかなかよく眠れないことってありますよね。また、喉の乾燥、声枯れなどによって空咳(乾いた咳)が出てしまい、早く何とかしたいという方もいると思います。咳は、しすぎると肺や気管支にまで影響を及ぼすことがあるので、あまりにもつらいと感じる場合にはお薬を上手に利用して症状を緩和させることはとても大切です。咳をし続けると、その咳の衝撃によって肋骨にヒビが入ってしまうこともあり、これはそれほど珍しいことではありません。
現在は、複数の有効成分を含んでいて、あらゆる面から咳の症状を効果的に抑える優れた咳止めのお薬が、市販薬の中にも数多く存在しています。今回、そのうちおすすめのものをいくつかをご紹介していきたいと思いますが、その市販薬に含まれている成分の説明をご覧になっていただくと、それらの市販薬がいかに良くできているかが分かっていただけると思います。
しかし、あまりにも咳の症状がひどかったり、原因のわからない咳の症状が続いている場合には、基本的には一度内科や呼吸器内科の医師に相談をするようにしましょう。もしかしたらその咳の症状は、ただの風邪などではなく、何らかの呼吸器疾患や、細菌感染症によるものかもしれません。(風邪はその約9割がウイルス性であり、細菌とウイルスはその性質が全く異なります。詳しくはこちらの記事をご覧ください→【ストップ】長引く咳は細菌感染症が原因かも!細菌とウイルスの違いや抗生物質に関する情報はこちら…)
長引く咳の症状が特徴的な細菌感染症とは、例えば肺炎や結核、百日咳などです。市販薬の咳止めは、咳の治療という目的で用いるのではなく、あくまで、夜間の急な咳、痰の緩和や、何とか早く咳を抑えたいという時などのために用いるのが良いと思います。そのため、普段から自分に合ったものを家においておくようにしておくと良いでしょう。(^^)
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また、先ほど長引く咳の原因が何らかの呼吸器疾患の可能性があると言いましたが、風邪をひいたのち、熱の症状は治まったのに、空咳がいつまでも止まらないという場合や、突然原因のわからない空咳が出始めてしまった場合、それは咳喘息という病気を発症している可能性があります。
この咳喘息とは、気管支喘息に移行する一歩前の症状とも言われているものであり、その名の通りつらい空咳の症状がいつまでも止まらないのが特徴的な病気です。気管支喘息の場合は、その咳の症状に加えて発作や喘鳴(呼吸時に聞こえるゼーゼー、ヒューヒューという音)が見られる場合があります。この喘息という病気は、風邪などの症状に伴って突然発症する場合が多いため、特に特徴的な症状が空咳のみである咳喘息の場合には、なかなかその止まらない咳の原因が咳喘息であるとは気が付きにくいといわれています。
そもそも、喘息とはいったいどういう病気かと言いますと、これは、気管支が慢性的に炎症を起こすようになってしまう病気のことを言います。この炎症の影響から喉があらゆる刺激に対して過敏に反応してしまうようになり、その結果気管支が収縮して咳の症状が表れてしまうのです。
もし、この喘息という病気を発症している場合には、喉の炎症を抑える抗炎症剤を使用した継続的な治療を行っていく必要があります。症状が悪化してしまう前の早期発見が重要ですので、もし空咳の症状が続いている場合には、早めに呼吸器内科の医師などに相談をするようにしましょう。
さて、それでは、本題に入っていきたいと思いますが、今回の記事では、急な咳の症状に効く咳止めの市販薬を4つご紹介していくとともに、先ほど説明した喘息という病気について、もう少し詳しい情報をお伝えしていきたいと思います。私自身、成人を迎えてから気管支喘息を発症してしまいましたが、最初はそれが喘息によるものであるとは気が付かず、症状がひどくなってからやっと病院に行ってそれを知ることが出来ました。このように、大人になってから喘息を発症してしまうという方は最近増加傾向にあるそうなので、皆さんもぜひ気を付けてください。
目次
空咳や痰が絡む咳の症状を抑えるのに効く市販薬の咳止め4選!

現在、市販薬の咳止めの中にも、優れた効能を示すものが様々な会社から販売されています。今回の記事では、そんな中から、痰が絡むような咳や、空咳の症状が表れた時のための市販薬としておすすめのものを4つご紹介したいと思います。
①ミコルデ錠A
咳止めの市販薬として、まずおすすめなのはこのミコルデ錠Aです。この薬は、象さんのマークでおなじみの佐藤製薬から販売されています。
このミコルデ錠Aには、その有効成分として、テオフィリン、dl-メチルエフェドリン塩酸塩が含まれている他、キキョウ、セネガ、カンゾウという3つの生薬が配合されています。それでは、これらの有効成分にはそれぞれどのような効能があるのか詳しく説明したいと思います。
まずテオフィリンですが、これは気道に生じている炎症を抑えるのに加え、気管支の拡張を促すという非常に優れた作用のある成分になります。その効能から、テオフィリンは咳止めの薬として用いられる他、気管支喘息の治療薬としても用されています。
次にdl-メチルエフェドリン塩酸塩ですが、これもテオフィリンと同じく気管支の拡張を促す成分になります。つまりこのミコルデ錠Aという薬には、気管支拡張作用を促す成分が2つも含まれているため、咳が辛くて、息苦しいという時にはその改善に優れた効能が期待される薬となっています。
次に、キキョウ、セネガ、カンゾウという3つの生薬ですが、これらには気道の粘液の分泌を促すことによって、痰の粘度を和らげ、痰を排出しやすくする作用があります。
生薬とは、東洋医学に基づく漢方において、漢方薬の材料として用いられるものです。そのほとんどが植物の根や茎などの植物由来のものになります。漢方薬はその生薬の組み合わせによって様々な種類のものがあり、漢方薬で特に有名なものですと葛根湯が挙げられますが、これはその名前の由来にもなっている葛根(カッコン)の他、麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)という7つの生薬を組み合わせて出来ている漢方薬になります。
気管支を拡げる作用のある2つの成分に加え、去痰作用のある3つの生薬、これらの成分によって、ミコルデ錠Aは空咳と痰が絡む咳のどちらにも対応した咳止めの市販薬となっています。ただ、このお薬は15歳以上を対象とした市販薬となっていますので、その点ご注意ください。
②アストフィリンS
突然つらい咳が出てしまった場合や、なかなか止まらない咳を抑えるのに効く咳止めの市販薬として、アストフィリンSもお勧めです。この市販薬はEisai(エーザイ)から販売されています。
アストフィリンSには、ジプロフィリン、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、ノスカピン、ジフェンヒドラミン塩酸塩という4つの有効成分が含まれており、これらが違った効能を示すことによって咳止めに効果的に働きます。
このうち、dl-メチルエフェドリン塩酸塩は、気管支の拡張作用がある成分として先ほどミコルデ錠Aの際にも説明しましたが、ジプロフィリンも、これと同じように気管支を広げてくれる作用があります。この2つの気管支拡張成分の効能によって、呼吸を楽にし、痰を排出しやすくしてくれます。
また、ノスカピンには、脳幹の延髄部分にある咳の発生と密接な関係のある中枢の興奮をに抑えることによって、咳の発生を抑える作用があります。さきの気管支拡張成分と合わせることによって非常に高い咳止め効果が期待されます。
そして、ジフェンドラミン塩酸塩はアレルギー症状の原因物質であるヒスタミンの作用を抑えることによって、アレルギー症状を緩和してくれる成分になります。アレルギー反応とは、体内にできたigE抗体と呼ばれるものが、対外から侵入してきた抗原に結合することによっておこり、アレルギー反応が起こると、肥満細胞と呼ばれる細胞からヒスタミンと呼ばれる化学物質が放出され、このヒスタミンの作用によって鼻水や咳の症状が誘発されてしまいます。ジフェンドラミン塩酸塩はその症状の原因となるヒスタミンの作用を抑えることによってアレルギー反応による咳などの症状を緩和してくれるのです。
アスクロンSは、ミコルデ錠Aと同じく気管支拡張作用のある成分が含まれていますが、それ以外はその作用の違う成分が含まれていますね。アレルギー症状があるのかどうかなどを考えて、自分に合った市販薬を選択するようにすると良いでしょう。ちなみに、このアストフィリンSも、錠剤のお薬であり、15歳以上を対象とした咳止めの市販薬となっています。
③アスクロン
様々な咳の症状を抑えるのに効く咳止めの市販薬として、アスクロンも挙げられます。このアスクロンは、ワシのマークでおなじみの大正製薬から販売されている市販薬になります。
アスクロンにはメトキシフェナミン塩酸塩、ノスカピン、カンゾウ粗エキス、グアヤコールスルホン酸カリウム、マレイン酸カルビノキサミン、無水カフェインという咳止めに有効な6つの成分が含まれており、非常に効果的に咳を抑えることが出来ます。
まずメトキシフェナミン塩酸塩ですが、これは先にいくつか説明したものと同じく、気管支拡張作用を促す成分になります。
ノスカピンはアストフィリンSの際も説明しましたように、咳の中枢に働きかけることで、咳の発生を抑えるよう作用する成分です。
カンゾウ粗エキスは、生薬の【甘草】のエキスのことであり、痰を排出しやすくする成分になります。
また、グアヤコールスルホン酸カリウムも痰の除去に効果的に働く成分であり、気道の分泌物を増やすことによって痰の粘度を和らげ、痰を排出しやすくする働きがあります。
マレイン酸カルビノキサミンは、アストフィリンSに含まれていたジフェンドラミン塩酸塩と同じく、抗ヒスタミン作用のある成分になります。
最後に無水カフェインですが、これは眠気や疲労をとる成分であり、他の有効成分の作用をサポートする目的で含まれています。例えば、ノスカピンは、その副作用として眠気が誘発されることがあるため、そういった副作用が表れないようにするために含まれているのです。
アスクロンは、この6つの有効成分の働きによって、様々な咳の症状に対応した非常に優秀な咳止めの市販薬となっています。アスクロンは粉末の薬であり15歳以上が1包、8~14歳が1/2包となっていて、8歳から服用が可能となっています。
④アネトン咳止めZ液
市販薬の咳止めとして、液体タイプの薬であるアネトン咳止めZ液もおすすめです。これは、かの有名な風邪薬、ベンザブロックを販売している武田薬品工業から販売されている市販薬の咳止めになります。
このアネトン咳止めZ液には、コデインリン酸塩水和物、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、リゾチーム塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、セネガ流エキス、無水カフェインという6つの有効成分が含まれています。この中には先ほどまでに説明している成分もありますが、今一度改めて説明したいと思います。
まず、コデインリン酸塩水和物ですが、これは、ノスカピンと同じく、咳中枢に働きかけることによって咳を抑えるように働く成分になります。
次に、dl-メチルエフェドリン塩酸塩ですが、これは、気管支の拡張を促す成分であり、ミコルデ錠Aにも、アストフィリンSにも含まれいていましたね。異なる会社がこぞって自社の薬に配合しているところからも、その高い効能が期待されます。
次にリゾチーム塩酸塩ですが、これは痰の粘度成分であるムコ多糖体を分解することにより、痰を溶解して排出してやすくする成分になります。
クロルフェニラミンマレイン酸塩は、先にいくつか説明しましたが、抗ヒスタミン作用を示すことによってアレルギー性の咳を抑える成分になります。
次に、セネガ流エキスですが、これは生薬のセネガのエキスのことで、気道粘液の分泌を促すことによって、痰を排出しやすくする成分になります。
最後に無水カフェインですが、これは先ほどもご説明しましたように、他の有効成分の働きをサポートする成分になります。
以上、市販薬の咳止めを4つご紹介しましたが、この4つの市販薬にはその成分などに違いはあれど、どれもが幅広い咳の症状に対応した、優れた効能を期待できるものであるということは読んでいただいて分かっていただけたのではないかと思います。実際にこの4つの咳止めの市販薬の中でどれが一番良いかというのは、はっきり言ってその使う人に合うかどうかによってもまた変わってきますので、これが一番効くということは述べられませんが、個人的におすすめのものは、最後のアネトン咳止めZ液になります。
これは何故かというと、アネトン咳止めZ液は、用量の違いによって生後3か月から服用が可能であるため、これを1本家においておけば子供が急に激しい咳をしたときにもすぐに飲ませてあげることが出来るからです。
具体的な用量としては、3カ月~1歳未満は1ml、1歳~3歳未満は2ml、3歳~5歳未満は2.5ml、5歳~8歳未満は3.3ml、8歳~11歳未満は5ml、11~15歳未満は6.5ml、15歳以上は1回10mlとなっており、付属の計量カップを使用することによって、その年齢に合った用量を分けられるようになっています。
ここまでの説明を読んでいただくとお分かりいただけると分かっていただけると思いますが、このアネトン咳止めZ液に含まれている有効成分は、先に説明したミコルデ錠A、アストフィリンS、アスクロンに含まれている有効成分と比較しても、同じくらい優れた効能が期待できるものとなっています。しかし、薬の対象年齢はこのアネトン咳止めZ液と他の3つの市販薬とでは全然違いますよね。これは、他の3つの市販薬が錠剤であったり、粉末タイプの薬であるのに対し、アネトン咳止めZ液は液体であるがゆえに用量を分けやすいということがその理由として挙げられます。
自分が成人を迎えていて、小さな子供などもいないという場合には、その他の薬でも問題ありませんが、もし小さいお子さんなどが家族にいる場合には、もしものためにアネトン咳止めZ液を家においておくようにすると良いかもしれません。
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突然発症し、つらい空咳の症状が続く病気とは?咳が止まらない原因は咳喘息という病気かもしれません…

もし、突然原因のわからない空咳の症状が表れ始め、その咳がいつまでも止まらないという場合、その原因は咳喘息という病気である可能性があります。この咳喘息とは、気管支喘息の一歩前の症状とも言われているものです。
通常の気管支喘息の症状では、その咳の症状に加えて、突然呼吸が困難になる発作が起こることがあるのですが、咳喘息の場合は突然発作の症状が起きることはなく、特徴的な症状は長引く空咳の症状のみであるといわれています。また、気管支喘息の患者に診られることがある喘鳴(気管支が細くなっていることにより聞こえる、ゼーゼー、ヒューヒューという音)の症状も、咳喘息の場合は基本的にみられることはありません。
しかし、症状の程度に違いがあるだけで、この咳喘息、及び気管支喘息の根本的な原因はどちらも同じです。ではその原因は何かというと、この喘息という病気の根本的な原因は、気管支に慢性的に生じるようになってしまう炎症にあると考えられています。
通常気管支の炎症というのは、ウイルスなどが感染し、それに対する免疫反応が起こった結果見られる症状ですが、喘息という病気を発症すると、気管支において好酸球と呼ばれる免疫細胞の増加が見られ、気管支が常時炎症を起こしたような状態になってしまいます。
そしてこの炎症を起こした気管支は、その炎症の影響によってむくむため、これらの病気の患者は常に息苦しさを感じるようになります。また、炎症を起こした気管支は非常に敏感な状態となっているため、ここに何らかの刺激が与えられると、突然空咳の症状が表れたり、ひどい場合だと気管支が突然急激な収縮を起こして、呼吸が困難になってしまうことがあります。これが、いわゆる気管支喘息における発作と呼ばれる症状です。
この気管支喘息、及び咳喘息は、特に風邪などの感染症に伴って突然発症する場合が多いそうです。風邪をひいて、熱は治まったのに、咳がいつまでも止まらないので病院で医師に相談したところ、喘息と診断されるというケースは少なくありません。特に、咳喘息の場合は、特徴的な症状がなかなか止まらない空咳の症状のみなので、その症状の原因が喘息であるとはなかなか気づかないかもしれません。しかし、咳喘息の症状も、そのままにしておくといずれ気管支喘息の症状に移行し、さらに症状が悪化してしまう可能性もあるため、そうなる前に気付いて治療を開始することが大切です。
この喘息は放っておいても治るものではなく、その症状を抑えるためには治療専用の薬(抗炎症剤など)を使わなければ治りません。逆に、この病気は薬による治療を行わないと、気管支が炎症と修復活動を繰り返すことによって、気管支の壁がさらにむくみ、薬による治療が難しくなるといわれています。早期発見、早期治療が何よりも大切なのです。
この気管支喘息に関するさらに詳しい情報は、以下の記事でまとめていますので、気になりましたら是非ご覧になってみてください。
【※気管支喘息とアスピリン喘息の違いとは?】その症状や原因、薬による気管支喘息の治療に関する情報はこちら…
まとめ

今回の記事では、痰が絡む咳や空咳の症状を抑えるのに効く市販薬の咳止めに関する情報をまとめました。
今回ご紹介した市販薬は、アレルギーによる空咳の咳止めとしても有効に働きますし、感染症による痰が絡む咳にも効果的に働く薬となっています。咳止めの市販薬の中でも特に優れた効能が期待される薬ですので、突然つらい咳の症状が表れてしまったときには使用してみてはいかがでしょうか?
また、最近風邪をひきやすいという方で、栄養が不足しがちかも…と思う方には、簡単にたくさんの栄養が補給できるみどり酵素サプリメントがお勧めです。こちらは、現在なら1袋15日分がたったの980円で購入でき、1家庭につき3袋までご利用が可能で、送料も無料です。詳しいことは以下の記事でまとめています。
今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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