
気管支喘息とは、一言でいうと、何らかの原因によって下気道の気管支において慢性的な炎症が生じるようになってしまう病気です。この喘息は小さい子供に多い病気というイメージを持っている方ももしかしたらいるかも知れませんが、最近では大人になってから喘息を発症する方も増えてきているといわれています。
喘息を発症してしまうと気管支に炎症が生じ、その部分がむくみを起こして管が細くなってしまうため、私自身喘息の症状があったのでわかりますが、常に喉に違和感があって、息苦しさを感じるようになってしまいます。また、その炎症を起こした部位は非常に敏感になってしまっているため、ちょっとの刺激、例えばご飯から立ち上る湯気さえもそれを吸い込むと「うっ」となってしまうこともあり、喘息を発症したころはとてもつらくて、本当によくなるのかなと不安な気持ちになりました。
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幸いなことに、私の場合はその気管支の炎症を抑えるための吸入ステロイドなどを使った継続的な治療を行った結果、今では薬を使うことなくほとんど普通の生活が送れるようになりました。ただ、やっぱり刺激が強い香りなどを吸い込んでしまうと喘息の症状が出てきてしまうこともありますし、喘息の症状を誘発する1つの原因としても挙げられているアルコール飲料もほとんど飲まないようにしています。喘息は体調管理を行うことによってその症状をある程度はコントロールすることはできますが、いわばこれはその人の体質の問題なので、花粉症などと同じようにこれを完全に治すということはなかなか難しいというのが現状です。
さて、この記事をご覧になってくださっている方は恐らく喘鳴(ぜんめい)という症状の存在を知り、これと喘息との違いを知りたいと考えて検索してこの記事にたどり着いてくださったのではないかと思います。喘鳴と喘息、とても似ている名前なので、初めて喘鳴という言葉を聞いた方にとってはこれがなんなのか、またこれと喘息の違いが分からなくても仕方ありません。
そこで今回の記事では、喘鳴と喘息の違いってなんなの?という疑問に対する回答をまとめていきますとともに、喘息の症状がある方には特に是非知っておいていただきたい喘息に関する情報を詳しくまとめていきたいと思います。
目次
喘鳴と喘息の違いとは?喘鳴が起きるメカニズムについて解説します!

喘鳴と喘息ってとても似ている言葉だけど、そもそも喘鳴ってなんなの?喘息との違いって何?と感じていらっしゃる方がこの記事をご覧になってくださっているのではないかと思いますが、結論から申し上げますと、喘鳴とは喘息の患者にみられる1つの症状のことであり、それ自体が何かの病名というわけではありません。
具体的には、炎症の影響から気管支が細くなってしまい、下気道のどこかで狭窄が起きている場合に、そこを空気が通る際に生じてしまう音のことを喘鳴と呼びます。ゼーゼー、ヒューヒューというような音がするのですが、これは気管支喘息の症状がひどくなってしまっているということを表す1つのサインでもありますので、この時点で早めに処置をするということが重症化を防ぐためには非常に重要です。
喘鳴とはあくまで症状のことであるため、喘息との違いはこういうことです、という話になるわけではないのですが、実はこの喘鳴という症状は、別に気管支喘息という病気に特有の症状というわけでもありません。気道のどこかで狭窄が起きていて、それが原因となって聞こえてくる音のことを喘鳴と呼んでいるだけなので、その原因が、感染症が原因で起こる気道の炎症に伴うむくみによる場合であっても、その症状は喘鳴と呼ばれます。
ただ、気管支喘息の症状の程度や、そもそも喘息なのかどうかを判断するうえで、この喘鳴が非常に重要な症状であるということには間違いありません。特に、熱があるわけでもないのに喘鳴が聞こえるという場合には、それは喘息かどうかを判断するうえでは非常に重要な要素の1つです。もちろん、実際に喘息かどうかを判断するためには詳しい検査を行うのですが、もし呼吸をするとなんだかヒューヒューするという場合には、なるべく早めに呼吸器内科の医師の方などに相談をした方が良いでしょう。
私は成人を迎えてから喘息を発症してしまったのですが、重度の風邪と一緒に喘息の症状を発症してしまいました。風邪をこじらせてしまって一週間近く高熱が続き、やっと熱は治まったのに咳だけが治らなくて病院へ行って検査をうけたら喘息と診断された、というような感じです。
私と同じように、感染症と一緒に喘息を発症してしまうという方は珍しくないそうです。皆さんもぜひ、日々の健康管理には気を付けて、風邪などをひかないように注意してください(^^)
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喘息患者に知ってほしい、頭痛薬で発作が起きるアスピリン喘息とは?

皆さんは、喘息患者の中にはロキソニンなどの解熱鎮痛剤を飲むと、発作が起きてしまう方がいるということをご存知でしょうか?この症状は一般にはアスピリン喘息と呼ばれ、喘息の中でも特に注意すべき症状であるとされています。
具体的には大人の喘息患者の約10%程度にこの症状がみられるとされており、逆に子供の患者ではそのような症状が表れることはないため、このアスピリン喘息の症状は大人の喘息患者に特有の症状であるとも言われています。
なぜ喘息患者の中でもこういった違いが生じてくるのか、詳しいことは未だに完全には解明されていないそうなのですが、現在分かっていることとしては、このアスピリン喘息の症状は、解熱鎮痛剤が実際に痛みを鎮めようと作用するときのその作用メカニズムが関係して引き起こされ、その途中でできてしまうロイコトリエンと呼ばれる物質が気道の収縮を招くことが発作につながってしまうのではないかと考えられています。
そもそも、なぜこの症状がアスピリン喘息と呼ばれているのかというと、このアスピリンとは、アセチルサリチル酸と呼ばれる有効成分が含まれている解熱鎮痛剤のことで、現在数ある解熱鎮痛剤の中でも特に歴史のあるお薬の名前のことそいいます。そして、実は解熱鎮痛剤というものはその有効成分に違いがあっても、痛みを鎮めてくれるメカニズムはどれもほとんど同じなので、そのような背景からこの症状はアスピリン喘息とも呼ばれているのです。
もうちょっとわかりやすく説明すると、頭痛薬や生理痛を鎮めてくれるお薬としてはロキソニンやバファリンなどが非常有名ですが、実はこういったお薬はみんな主な作用メカニズムは同じなんです。ただ、その有効成分の違いによって効き目の強さは変わってきたりするので、もし頭痛薬を使いたいなと思ったら、そういうところも含めて自分に合ったものを選ぶことが大切です。
先ほどアスピリン喘息の発作が引き起こされるメカニズムについて簡単に説明しましたが、もっと詳しいメカニズムは別の記事でまとめています。気管支喘息とアスピリン喘息の違いについて詳しくまとめていますので、皆さん是非一度ご覧になってみてください。
→【※気管支喘息とアスピリン喘息の違いとは?】その症状や原因、薬による気管支喘息の治療に関する情報はこちら…
まとめ

今回の記事では、喘鳴と喘息の違いについて詳しく説明しますとともに、その喘息に関連する問題として是非知っておいていただきたいアスピリン喘息の症状についてまとめました。
最初にご説明しましたが、気管支喘息とは気管支に慢性的に炎症が生じるようになってしまう症状のことであり、この炎症部位がアレルギー反応や運動、お酒やたばこの煙などによって刺激を受けると、気管支が一気に収縮して呼吸がつらくなり、これが発作の症状へとつながってしまいます。
しかし、喘息患者の中にはより特殊な例として、解熱鎮痛剤によって発作が起きてしまうということも近年分かってきています。しかも、この場合は発作が重症化しやすいとも言われていますので、もし大人になってから喘息を発症してしまったという方で、このアスピリン喘息について知らなかったという方がいらっしゃいましたら、是非覚えていただきますとともに、この先解熱鎮痛剤を飲む機会があった場合には十分に注意してください。
今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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