喘息は小児に多い病気という認識を持っている方も多いかもしれませんが、実は近年、大人になってから発症する喘息大人の症状に悩む方は増加傾向にあるといわれています。そして、この喘息大人の症状は、小児喘息に比べて重症化しやすいということも言われていますので、注意が必要です。
このように、大人が喘息を発症してしまう場合、小児のころに治ったと思っていたものを再発してしまう場合と、大人になってからいきなり発症してしまう場合の、主に2つの場合が考えられます。
このうち、小児のころの症状を再発してしまうケースでは発症に気が付きやすいかもしれませんが、大人になってから急に発症してしまうケースでは、なかなかその症状に気が付きにくいことも考えられます。
特に、喘息の一歩前の症状とも言われる咳喘息では、特徴的なのは空咳の症状のみなので、風邪と勘違いをして発見が遅れてしまう場合があるそうです。この咳喘息に関する情報はのちに詳しくまとめたいと思います。
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喘息は、その原因や症状も人それぞれ違いがあり、人によってはこんなものまで…と驚くようなものが発作の原因になってしまうこともあります。それは、ほとんどの方が一度は使ったことがあるようなとても身近にあるものです。これについても後程説明します。
また、小さな子供が発症する小児喘息と、大人になってから発症するものとでは、その特長に少し違いがあるといわれています。では、小児喘息と喘息大人の症状にはそれぞれどんな特徴があるのでしょうか?
今回の記事では、小児喘息と喘息大人の症状の違いに加え、この疾患に関する様々な情報を分かりやすくまとめていきたいと思います。
目次
喘息ってどんな病気?

気管支喘息は、小児から高齢者まで幅広い年代において見られる呼吸器疾患の1つです。小児に多い病気という認識があるかもしれませんが、大人になってから急に発症してしまうケースもあります。
気管支喘息は、その主な症状として発作が挙げられます。喘息は発作が起こる病気ととらえている方も多いのではないかと思いますが、このように発作が起きる根本的な原因は、気管支に慢性的に生じる炎症であると考えられています。すなわち、この喘息という病気は、気管支に慢性的に炎症が生じるようになってしまう病気なのです。では、なぜこの炎症が発作の原因となるのでしょうか?
まず、この疾患の患者において、気管支が炎症を起こすと、この炎症の影響によって気管支の壁がむくみ、空気の通り道が狭くなるため、患者は慢性的に息苦しさ感じるようになります。そして、人によっては気道が狭くなることによって、喘鳴(呼吸時に聞こえるゼーゼー、ヒューヒューという音)と呼ばれるこの疾患の患者特有の症状が見られることもあります。
また、この炎症を起こした気管支は健康な方の気管支に比べて非常に敏感な状態となっていますので、何らかの刺激を受けると急に収縮を起こし、呼吸ができないような状態になってしまうことがあります。これがいわゆる発作と呼ばれる症状です。何が発作を誘発する刺激の原因となるのかは人によって違いがあります。
この気管支の炎症は自然に治るものではなく、しっかりと薬による治療を行わなければ治りません。
そして、むしろこの炎症をそのままにしておくと、気管支が炎症と修復を繰り返すリモデリングと呼ばれる現象を繰り返すことによって、気管支の壁がさらに厚くなり、治療が難しくなるといわれています。
また、この疾患は、現在も年間約2000人もの方が亡くなっているといわれている病気です。このように重症化してしまう前に、早めに治療を始めることが大切です。
それでは、この疾患の発症にいち早く気付けるようにするために、いったいどういう時に喘息を発症しやすいのかまとめていきたいと思います。
喘息を発症してしまう原因とは?大人になってから喘息を発症するのは以下のような場合です…
この喘息大人の症状はどのような時に発症しやすいのかと言いますと、特に体調に変化があったり、体に何らかのストレスが加わるとそれが発症につながるということが広く言われています。
まず、大きな体調の変化として、出産を機に発症してしまうという方もいるといわれています。出産してから、何だか呼吸をするときに違和感を感じるという場合は、喘息を発症している可能性がありますので、気を付けてください。
また、季節の変わり目における温度や気圧の変化による体へのストレスもこの疾患の発症の原因になることがあるといわれています。目には見えないこうした環境の変化も体調を狂わせる原因となりますので、気を付けてください。
そして、特に喘息を発症しやすい原因として挙げられるのは、風邪などの感染症です。感染症を患い、熱はひいたのに、いつまでたっても空咳(乾いた咳)が続くので病院へ行って診たところ、喘息や、咳喘息の診断を受けるという方が多いそうです。
この咳喘息とは、一般的に喘息の一歩前の症状といわれているもので、特徴的なのは長引く空咳の症状のみであるといわれています。そのため、咳喘息の場合は喘鳴や発作の症状が見られることは基本的にありません。
しかし、これが逆に咳喘息が発見されにくい原因でもあります。すなわち、感染症に伴って発症するため、風邪の治りかけと勘違いしてしまうケースが多いんだそうです。
もし、熱はひいたのに、あまりにも空咳が続いているという場合は早めに医師に相談をするようにしてください。この咳喘息は、症状が通常の喘息に比べて軽いだけで、その根本的な原因は気管支の炎症です。また、そのままにしておくといずれ通常の気管支喘息に移行してしまうこともあるそうなので、気を付けてください。
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小児喘息と大人の喘息の違いとは?小児の場合はアレルギーが主な原因のようです…
それでは、喘息に関する様々な特徴を説明したところで、小児喘息と喘息大人の症状にはどのような違いがあるのか説明したいと思います。
まずこの2つの原因に関しては、特に違いはありません。どちらも、気管支が炎症を起こすことがその症状の原因です。
しかし、この2つの違いとして、まず小児喘息は大人の喘息に比べると完治しやすいということが挙げられます。特に軽度の小児喘息の場合は、体の発達に伴い、心肺機能が高まることによって徐々に症状が落ち着いていく場合が多いといわれています。しかし、最初にも書きましたように、大人になってから再発するケースもありますので油断はできません。
そして、この小児喘息対して、大人になってから発症する喘息は、なかなか完治させることは難しいといわれています。これが小児喘息と喘息大人の最大の違いともいえます。
症状の程度にもよりますが、大人になってから発症する喘息も、治療をしっかりと行えば症状は改善されます。しかし、大人になってから発症した喘息は、いったん症状が落ち着いても、また風邪などをひくとそれをきっかけにまた症状が表れてしまうこともあるそうで、なかなか完全に治すということは難しいということは言われています。
また、小児の喘息と大人の喘息とでは、小児の喘息を悪化させる原因としてアレルギーが大半であるのに対し、大人の場合はアレルギー以外のものも症状を悪化させる原因になるということも違いとして挙げられます。
なぜ小児と大人とでこのような違いが生じるのかというと、小児の場合はまだ免役が未発達であるということが、その理由の1つとして挙げられるようです。
そして、特に大人にあてはまる、非アレルギー性の原因としては、タバコ、お酒、疲労やストレス、運動、などが挙げがれます。
これら喘息の症状を悪化させる原因に関する詳しい情報はこちらの記事にまとめていますのでよろしかったらご覧になってみてください(^^)
また、小児喘息と喘息大人の違いとして、大人の場合は、ほとんどの方が使用したことがある、あるものが発作の原因となる場合があるということも挙げられます。そのあるものとは、頭痛薬として広く用いられている、ロキソニンやバファリンなどの解熱鎮痛剤です。
この解熱鎮痛剤によって発作が引き起こされる症状は、アスピリン喘息と呼ばれており、大人の喘息患者の約10%ほどに見られるといわれています。これに対して、この疾患は小児の患者にみられることは基本的にはないため、大人特有の症状として知られています
アスピリン喘息に関する詳しい情報はでこちらの記事まとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。
まとめ
今回は喘息の概要に加え、小児喘息と喘息大人の違いなどに関する情報などについて詳しくまとめました。
小児喘息と大人になってから発症する喘息はどちらもその根本的な原因が気管支の炎症であることには変わりありませんが、その特徴には少し違いがあるそうです。
しかし、何が症状を悪化させてしまうかということは、それこそ人それぞれ違いがありますので、もし喘息を発症してしまった場合は、その重症化を招くような原因をなるべく生活の中から排除するようにしましょう。
その他、喘息に関連する詳しい情報は他の記事でまとめていますので、気になるものがありましたら是非ご覧になってみてください。(^^)
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