【歯ぎしりと口呼吸】マウスピースを使った治療法はこちら…

皆さんの身の回りに、夜寝ているときに歯ぎしりがすごかったり、普段口をぽかんとあけて口呼吸をしてしまっているような人はいませんか?実は、この「歯ぎしり」と「口呼吸」は、口が関係するトラブルの中でも特に注意すべき問題なんです。

まず歯ぎしりですが、これは歯をすり減らしたり、根本から折ってしまう原因になる他、顎関節症の原因にもなってしまいます。私の友人で、まさに歯ぎしりから顎関節症になってしまったという方がいたのですが、痛みがひどくて口が開けられないと嘆いていました。

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そしてもう1つ、口呼吸についてですが、実は近年、この口呼吸は様々な問題を引き起こす非常に危険な呼吸法であるということが分かってきています。普段何気なくしてしまっているという方も多いと思うのですが、特にこの口呼吸は、小さいころから慢性化してしまうとなんとその子の歯並びや顔つきにまで影響してくるということが分かってきているんです。

歯ぎしりも口呼吸も、気が付いたらすぐに改善に取り組んだ方が良い問題なのですが、この2つは、現在どちらもマウスピースを利用した治療法が取り入れられています。ただ、そのマウスピースは全く同じようなものではなくて、ちょっと違いがあるようです。

そこで今回の記事では、歯ぎしりや口呼吸に関する情報について詳しくまとめますとともに、その治療に用いられるマウスピースの特徴についてまとめていきたいと思います。

目次

寝ているときに歯ぎしりしていませんか?起きると顎が痛いという方は要注意!

先日、中学生のころ仲が良かった友人達と一緒に旅行に行く機会があったのですが、私はそのメンバーの中の1人の歯ぎしりの音の大きさに驚愕しました。もう深夜だったのですが、一瞬何の音かわからず、部屋に響く音の正体が歯ぎしりの音であると気が付くまでに少々時間がかかりました。

私以外のメンバーはすでに寝静まっていたので、彼が歯ぎしりをしていたのを知っているのはおそらく私だけだと思うのですが、歯ぎしりってこんなに大きな音が出るんだ…というくらい本当に大きな音でした。寝ているときに歯ぎしりをしてしまう場合、それは起きているときに思いっきり噛みしめるよりも力が入ってしまうこともあるそうなのですが、確かにあの音の大きさは相当の力で噛みしめないと出ないだろうなと思いました。

歯ぎしりは歯の健康にとって良くないというのは皆さん何となくわかると思うのですが、歯ぎしりは歯をすり減らしてしまうほか、根元から歯が折れてしまう原因になってしまうこともあるそうです。また、顎関節症の原因にもなってしまいます。歯が折れるというのは相当な力が必要になるはずですが、確かに私の友人くらいの歯ぎしりをする方であれば、全然あり得ない話ではないと思います。いや、ほんとにすごい音だったんです笑

歯ぎしりが歯をすり減らしてしまう、というのは、言葉で聞くよりも実際にその症状がある方の写真を見ていただくと、これがいかに怖いことであるかということが良くわかると思います。例えば、以下の写真を見ていただくと、歯がほとんど擦り切れてなくなってしまっているというのが分かりますよね(*_*)

もちろん、一度こうなってしまったら無くなった部分を取り戻すことはできませんので、歯ぎしりは早期の治療が非常に重要になってきます。歯が無くなってしまい、顎関節症にもなって口が開かないなんてことになったら最悪なので、もし夜中の歯ぎしりを指摘されたことがある方は、早めに医師の方に相談をするようにしましょう。

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あなたは大丈夫?口呼吸が引き起こす問題はこちら!

鼻呼吸と口呼吸、この2つは同じ「呼吸」ではありますが、実は口呼吸は非常にデメリットの多い間違った呼吸法であるということが指摘されており、現在多くの医師の方がその改善を呼びかけています。

なんと、小さいころから口呼吸をしてしまうとそれは歯並びにも影響してくるということが指摘されている他、慢性的な口呼吸はある腎臓病の原因になってしまうとまで言われているんです。これはいったいどういうことなのか、では、口呼吸が引き起こすとされる様々な問題について詳しくまとめていきたいと思います。

1:感染症の発症リスクを高める

まず、口呼吸が慢性化してしまっている方は、鼻呼吸をしている方に比べて、感染症にかかるリスクが高くなるといわれています。

そもそも、口と鼻はどちらも呼吸ができる器官ではあるのですが、その本来の役割にはちゃんと違いがあり、鼻には、繊毛や粘液で異物を取り除くことで、空気をある程度綺麗にするフィルターとしての働きがある他、冷たい空気を加湿して温かい状態にしてから肺の方へ送る役割を担っています。

一方、口で呼吸をすると、冷たい空気を異物を多く含んだまま吸い込んでしまうようになるため、その影響から自然と感染症を発症するリスクは高くなってしまうそうです。

2:集中力の低下や体の疲れを引き起こす

口呼吸が慢性化してしまうと、それは集中力の低下や体の疲れを引き起こす原因になってしまうということも指摘されています。

実は過去に行われた研究において興味深いデータを示すものがあり、なんと口呼吸は、鼻呼吸に比べて、体への酸素供給量が18%も減少するということが報告されています。

何となく口の方がたくさん空気を取り込めているような気がしてしまいますが、実は空気中の酸素を肺胞に取りこませるためには空気の湿度や温度が重要であり、その点に着目すると、口から吸った空気に比べ、鼻から取り込んだ空気の方が、結果的によく肺胞になじむんだそうです。

こういった理由もあって、口呼吸をしてしまう方は何となく集中力が低下しやすかったり、体が疲れやすいといわれています。なんだか最近体がだるい…そう感じる方は、もしかしたらいつの間にか口呼吸をしてしまっているようなことはありませんか?

3:口臭や歯周病の原因になる

口呼吸が慢性化してしまうと、口臭が強くなったり、虫歯や歯周病がひどくなる可能性があるとされています。これは口呼吸によって口内が乾燥し、口内細菌の繁殖を抑える役割を担う唾液が不足してしまうのがその原因です。

知らない方も多いかもしれませんが、私たちの口内には、実に300種類もの細菌が存在しているといわれています。ただ、こういった細菌も普段は唾液の自浄作用によってその繁殖が抑えられているわけですが、口呼吸が慢性化してしまうと、乾燥した環境を好む細菌はここぞとばかりに増えてしまい、結果細菌の塊であるプラークなどもできやすくなって、これが歯周病や口臭の原因になってしまうのです。

4:睡眠時無呼吸症候群の原因になる

睡眠時無呼吸症候群とは、その名前の通り、睡眠中に息ができなくなり、10秒以上の無呼吸を何度も何度も繰り返してしまう病気です。中には、1分以上も呼吸が止まってしまう方もいるそうです(-_-;)

この病気の方は、無呼吸の影響から何度も夜中に脳が起きてしまうため、結果十分な休養が取れず、昼間に眠気が表れてしまうのがその主な症状として知られています。

しかし、この病気が近年注目されている理由はそこではなく、実はこの病気は、症状をそのままにしておくと、脳血管障害高血圧心不全などの重大な病気のリスクが高くなる可能性があるということが分かってきているんだそうです。

睡眠時無呼吸症候群はその多くの方がひどいいびきの症状を伴うそうなので、これにあてはまる方は注意が必要ですが、今回お話している口呼吸が睡眠時無呼吸症候群の原因になる可能性があるのは、口呼吸が低位舌と呼ばれる症状の原因になる可能性があるからです。

皆さんは普段、自分の舌の位置を意識することなんてほとんどないと思うのですが、口をしっかりと閉じて舌の位置を意識すると、舌は上の歯のすぐ後ろにあって、口の中の天井部分に軽くくっついているということが分かると思います。

これが、本来正しいとされている舌の位置なのですが、口で呼吸をするために口をぽかんとあけてみると、その舌は天井から離れてしまいますよね。このぽかん口で口呼吸をする習慣が身についてしまうと、いつの間にか舌は段々と喉の奥の方に落ち込んでしまうようになり、この症状を、低位舌と呼ぶのです。以下の画像を見ていただくと低位舌がどんなものか分かりやすいかと思います。

そして、この低位舌こそが、口呼吸を慢性化させてしまう1つの原因として指摘されています。上の画像を見ていただくと、低位舌の方は正常な方に比べ、舌によって気道がふさがれてしまい、息を吸いづらそうですよね?すると、低位舌の方はさらに息を吸いやすいように口で呼吸をする癖がついてしまうんだそうです。まさに悪循環ですね…!

そして、この低位舌の症状が特にひどくなるのが寝ている時であり、今起きている状態でも、口をあけて上を向くと、舌は何となく喉の方に落ち込んでしまうというのが分かると思います。そして、この低位舌の症状がひどくなると、寝ているときに喉に落ち込んだ舌によって呼吸が苦しくなり、その抵抗からいびきが出たり、睡眠時無呼吸症候群の症状が表れてしまうと考えられているのです。

ちなみに、この睡眠時無呼吸症候群は何となく中年の方に多い病気というイメージがある方も多いと思うのですが、子供でも発症することがあるそうです。詳しくはこちらのサイトなどを参考にしてみてください。

5:骨格や歯並びにまで影響を及ぼす

実は、口呼吸が小さいころから身についてしまうと、それは顔の骨格や歯並びにまで影響してくるということが分かってきています。口呼吸が骨格や歯並びにまで影響すると聞いても、いまいちピンとこないと思うのですが、実はこれにも、先ほど説明した舌の位置が大きく関係しています。

まず、先ほど舌は、上の歯のすぐ後ろにあって、天井に軽くくっついているのが正しい位置であるという話をしたのですが、そのまま唾を飲み込むと、その舌に、天井を押し返すような力が入るということが分かると思います。

実はこれがとても重要で、この舌が天井を押し返す力は、正中口蓋縫合と呼ばれる上あごのつなぎ目を押し拡げる重要な役割を担っていると考えられています。

このつなぎ目は12歳位まではまだ柔らかく、容易に広がるそうなのですが、舌の力がこのつなぎ目を広げ、上あごを正しく成長させることによって、歯が並ぶスペースが確保されることが、綺麗な歯並びを作るためには非常に重要なことなんだそうです。正中口蓋縫合は以下の写真を参考にしてください。

人は1日に2000回近くものを飲み込むといわれており、そう考えると、この力がいかに重要なものであるかということはよくわかりますよね。

また、小さい頃から口呼吸が身についてしまった方は出っ歯になりやすく、その影響から、まるで顎が無いかのような、独特な顔つきに成長してしまう可能性があることが分かってきています。この顔つきはアデノイド顔貌と呼ばれているのですが、このアデノイド顔貌については以下の記事で詳しく説明していますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。

※アデノイド顔貌は治るの?その特徴や原因の口呼吸について解説します!

また、低位舌は上あごの成長を妨げ、出っ歯になりやすくしてしまうというだけではなく、歯と歯の間に隙間を作ってしまうこともあるんだそうです。例えば以下の写真がそうなのですが、これをみるといかに舌の位置が大事かというのがよくわかりますよね^^;低位舌が進行し、上の歯と下の歯の間でその舌が常に前歯を押すような感じになってしまうと、このような歯の生え方をしてしまうんですね。

また、低位舌の方は寝ているときに呼吸が苦しくなってしまうため、その結果横を向いて寝てしまうようになり、その影響から顔のどちらかの側面に偏って重力がかかってしまうため、これも歯並びを悪くする原因になると指摘されています。歯並びと口呼吸、及び低位舌は本当に密接な関係を持っているんですね(-_-;)

6:腎臓病の原因になる可能性がある

まだあるのかよ!と思ってしまいますが、実は口呼吸は、iga腎症と呼ばれる腎臓病の発症リスクを高めてしまう可能性があるということが現在指摘されています。このiga腎症とは、体内に存在するigaと呼ばれる抗体が抗原と結合して複合体を作り、それが腎臓内部の器官の一部分に蓄積することによって、段々と腎臓が機能不全に陥ってしまう病気です。この病気は、症状が進行すると透析治療も必要になります。

口で呼吸をすることが腎臓にまで影響するってどういうこと?本当に関係あるの?と、私も最初は思ったのですが、どうやらこの話に嘘は無いようで、口呼吸が確実に関係しているという証拠は無いようですが、この患者を2000人以上診てきたという堀田さんという医師の方によると、その患者の多くにおいて慢性的な口呼吸患者において見られる特徴が観察されたということらしいのです。これはいったいなぜなのでしょうか…

詳しくは以下の記事でまとめていますので、気になる方は是非読んでみてください。

【※注意】口呼吸が腎臓病の原因に?「iga腎症」とは?…

【歯ぎしりと口呼吸】マウスピースを使った治療法とは?

ここまで読んでいただいた方には、歯ぎしりと口呼吸、それぞれの問題の怖さが良くわかっていただけたと思うのですが、この2つの問題には、それぞれマウスピースを使った治療法が取り入れられています。

まず歯ぎしりについてですが、これはナイトガードと呼ばれるタイプのマウスピースを使用するそうで、歯と歯の間に薄いやわらかい膜を介在させることによって、歯の擦り減りを防ぎます。歯ぎしりによる歯の擦り減りを予防するタイプのマウスピースは、各病院によって少しそのタイプなども異なってくるようですが、歯の型を取ってその人に合った形のものを作ります。

ナイトガードの例はこちら↓

ただ、これはあくまで歯の擦り減りを防ぐ予防法とも言えるものなので、歯ぎしりの原因が他にある場合には、そちらをケアしていく必要があります。歯ぎしりの原因はストレスにある方が多いそうなので、ストレスをため込まないようにすることが歯ぎしりを解消するためにはとても大切になってくるようです。

そして、このナイトガードに対して、口呼吸の治療に用いられるマウスピースはスリープスプリントと呼ばれており、見た目は歯ぎしりの方で紹介したマウスピースにも似ているのですが、その機能には決定的な違いがあります。

スリープスプリントの例はこちら↓

実はスリープスプリントと呼ばれるタイプのものは、舌の歯(つまり下あご)が前に出るように作られており、これが低位舌によって圧迫される気道を拡げるのに有効なんだそうです。

もちろん、最終的には低位舌自体を改善していくことが必要になってくるわけですが、あまりにもいびきがひどかったり、既に無呼吸が表れてしまうような方は、こういったタイプのマウスピースを使った治療法も考えた方がいいかもしれませんね(^^)

まとめ

今回の記事では、歯ぎしりや口呼吸の危険性について詳しくまとめますとともに、それらを治療するためのマウスピースに関する情報についてまとめました。

ただ、歯ぎしりはその根本的な原因がストレスにあることも多いらしいので、もしストレスを抱えている方は、それを周りに相談しながら徐々に解消していくことが重要になってくるようです。

また、口呼吸の改善方法は、マウスピースを使用する方法だけではありません。口呼吸の改善方法に関する情報は以下の記事で詳しくまとめていますので、是非一度ご覧になってみてください。

【※ストップ※】口呼吸を治す方法とは?

今回の記事は以上になります。最期まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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