※気管支喘息かどうか診断するための検査の方法とは?

気管支喘息とは、何らかの原因によって気管支において慢性の炎症が生じるようになってしまう呼吸器疾患のことであり、その炎症の影響から、呼吸機能に障害が表れるようになってしまうのがその特徴です。

私も以前、成人を迎えてから、子供のころに治ったと思っていた気管支喘息の症状を再発させてしまったのですが、その時は、重度の感染症を患ったのがその再発のきっかけでした。40度近い熱が数日間続き、やっと熱が治まったと思ったら、今度は咳と息苦しさの症状がいつまでたっても治らないので、病院で詳しい検査を受けましたところ、気管支喘息との診断を受けました。

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ちなみに、私の母も以前気管支喘息と診断されたことがあるらしいので、もともと自分にはそういう遺伝的な要因があったのだと思います。実際、この気管支喘息という病気は遺伝する可能性があることがわかってきており、身内に気管支喘息の患者がいる場合には注意が必要であるということが言われています。

私は今でこそ、治療の甲斐あってその気管支喘息の症状はほとんど治まったのですが、この病気は、時には命が関わるほど重症化することもあることでも知られており、早期の診断、治療が非常に重要です。

そこで今回の記事では、気管支喘息という病気の概要についてまとめますとともに、実際その気管支喘息と診断される場合にはどのような検査が行われるのかということなどについて詳しくまとめていきたいと思います。

目次

気管支喘息とは?

最初にも申し上げましたが、この気管支喘息とは、何らかの原因によって気管支において慢性の炎症が生じるようになってしまう呼吸器疾患のことを言います。

普通、気管支などの喉の炎症というと、感染症にかかった際に、その原因となっている病原体に対する免疫反応として表れるようなイメージがあると思いますが、気管支喘息を発症してしまうと、その気管支において好酸球などの免疫細胞の増加がみられ、その部位が常に炎症を起こした状態になってしまうのです。

そして、その炎症の影響から気管支の壁はむくみを起こすため、その気道は健康な方に比べて細くなってしまう他、その炎症部位は様々な刺激に敏感に反応して収縮を起こしてしまうため、気管支喘息を発症すると、その患者は常に息苦しさを感じ、咳の症状などが頻繁に出るようになってしまいます。

また、時にはその炎症部位が急激な収縮を起こしてしまうこともあり、呼吸が困難になってしまうようなこともあります。これがいわゆる「発作」と呼ばれている症状になるのですが、気管支喘息の発作は、早めに対処しないと命に係わるほど重症化してしまうこともあり、入院治療が必要になることもある他、実際に、今でも命を落としてしまうケースもあります。

具体的には、近年でも年間2000人近い方々がこの気管支喘息によって命を落としてしまっています。西暦2000年ころまでは、なんと年間6000人近い方々が命を落としていたので、それに比べると減少してきてはいますが、その治療方法がだんだんと進歩しているとは言え、いまだに注意すべき病気であることには変わりないのです。

気管支喘息が悪化する原因とは?

先ほども申し上げましたように、この気管支喘息は症状が悪化すると発作が起きてしまうことがあるのですが、そのように症状の悪化を引き起こす原因としてはいくつかのものが挙げられます。

まず、特に小児の患者においてよく言われているのが、アレルギー反応がその症状悪化の引き金になるということであり、アレルギー反応が起きると、ヒスタミンやロイコトリエンといった伝達物質が体内に放出されるのですが、そういったものが気管支の炎症を悪化させたり、気管支の収縮を促すように作用してしまうのです。

そして、実際この気管支喘息という病気は、それ自体がアレルギー体質の方に多いということがわかっているのですが、中にはそういったアレルギーの症状が特に確認できないのに、やはり同様に気管支における炎症がみられるという方もいることから、気管支喘息の患者の中で、アレルギー体質であることが確認されている方をアトピー型と呼び、アレルギー体質であると確認できない方を非アトピー型と呼ぶという特徴もあります。

また、その他気管支喘息の悪化を招く原因としては、アレルギー反応以外では、お酒、たばこ、運動、ストレス、感染症、気温や気圧の変化、妊娠や出産、解熱鎮痛剤(ロキソニンやバファリンなどの痛み止めの薬)などが挙げられます。

このうち、解熱鎮痛剤によって症状が悪化してしまうケースは特に重症化が心配され、特別なケースであることから、「アスピリン喘息」と一般には呼ばれています。また、このアスピリン喘息の症状は小児の患者はほとんどいないことから、大人になってから後天的に発症する可能性のある疾患であると考えられています。

薬局でも簡単に手に入る痛み止めのお薬を服用すると気管支喘息の症状が急激に悪化してしまうというのがこのアスピリン喘息と呼ばれているものになるのですが、では、いったいこれはなぜなのかということにつきましては、以下の記事で詳しくまとめていますので、気になる方は是非一度ご覧になってみてください。

アスピリン喘息に関する情報はこちら…

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気管支喘息かどうか診断するための検査の方法とは?

今この記事をご覧になってくださっている方の中には、もしかしたら今自分は気管支喘息を発症しているのではないかと不安になって、その診断や検査の方法について知りたくなって記事をご覧になってくださっているような方もいるのではないかと思いますが、この気管支喘息かどうかを診断するうえでもまず重要になってくるのが、やはり喉の違和感や、息苦しさの症状といえます。

特に、気管支喘息の患者の中には、その気管支の収縮の影響から、そこを空気が通る際に、ゼーゼー、ヒューヒューというような音が鳴ってしまう方もおり、これは喘鳴(ぜんめい)と呼ばれ、気管支喘息の症状がひどくなってしまっている際に見られる症状の1つとして知られています。

そのため、そういった息苦しさや喘鳴の症状がみられる場合には、すぐに呼吸器内科の医師の方などに相談をした方が良いのですが、実際に、その患者が気管支喘息かどうか診断するために、もっともよく知られている検査が、スパイロメトリー(呼吸機能検査)と呼ばれている検査方法になります。

これは、スパイロメーターと呼ばれる装置を使って行う検査になるのですが、具体的な検査の方法としては、その装置から伸びている管を口に装着し、息を大きく吸い込んだ後、そこに向かって思いっきり息を吐き出すという作業を行います。

これによって「最初の1秒間の間に吐き出された空気の量」を測定するのですが、気管支喘息の患者は先にも申し上げていますように、気管支の管が細くなってしまっている影響などから、その総量が健康な方に期待される基準値よりも低くなる傾向にあるのです。つまり、その総量が基準値よりも低いというのが気管支喘息の診断基準になります。

この、最初の1秒間に吐き出される空気の量をFEV1というのですが、私も過去に気管支喘息と診断されたときには、このFEV1を測定する検査を2回行ったところで、間違いないという感じで気管支喘息との診断を受けました。

もし、この記事をご覧になってくださっている方の中に、自分は気管支喘息かもしれないという方がいらっしゃいましたら、早めに医師に相談をしに行くようにしてください。

私は自分が感じている息苦しさが気管支喘息によるものであるとは思いもしなかったので、検査をしてそう診断されたときは驚きましたが、もしかしたらいつか治るかもと思って医師に相談をしないと、もっと悪化してしまうようなケースもあり得たと思うと怖いです。なので、そのようなことになる前に、気管支喘息の疑いがある方は早めの対応をとるようにしましょう。

まとめ

今回の記事では、気管支喘息の概要についてまとめますとともに、そう診断される際の検査の方法などについてまとめました。

気管支喘息かどうかを診断するためには、先ほど説明したFEV1の測定が必要になってくるのですが、その他もし気管支喘息と診断された場合にその患者がやっておいた方が良い検査としては、どんなものがアレルギーの原因になるのかを調べる血液検査なども挙げられます。

実際、私も過去に血液検査を行ったのですが、もし気管支喘息の患者であるならば、先に述べましたようにアレルギー反応はその症状悪化の原因になってしまいますので、そういった検査もしておいた方が良いでしょう。

また、この検査に関連したお話しなのですが、気管支喘息の患者がその体調を管理する方法としては、パルスオキシメーターや、ピークフローメーターという装置を使った方法などが挙げられます。

これがどんなものなのか、というのは、以下の記事で詳しくまとめていますので、気になる方は一度目を通してみてください。

※気管支喘息の症状をチェックする方法とは?

それでは今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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