夜布団で寝ているときに、急に息が苦しくなって空咳(乾いた咳)が出てしまうことはありませんか?
こうした空咳の症状が、夜寝ているときに頻繁に起こる場合、それはダニによってアレルギー反応が引き起こされている可能性があります。また、空咳の他にも、湿疹やかゆみの症状などがある場合には、その布団には大量のダニが潜んでいる可能性がありますので、注意が必要です。
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実は、布団等の寝具には目には見えないだけで数十万~数百万匹ものダニが生息しているともいわれています。すさまじい数ですよね(-_-;)うちはこまめに掃除しているし、布団もちゃんと干しているからそんなはずないというあなた、ダニって私たちが思う以上にしぶとい生き物なんです…!
今回の記事では、ダニが原因で空咳や湿疹、かゆみなどの症状がある方のために、その対策法などについて詳しくまとめていきたいと思います。
目次
ダニアレルギーは4人に1人!夜の空咳は布団のダニが原因の可能性大!

天気が良い日に布団を干し、今日は綺麗な布団でゆっくり眠れるぞと思っているあなた、本当にその布団は綺麗なのでしょうか…?先ほども書きましたように、布団などの寝具には約数十万~数百万匹ものダニがいるといわれており、これを除去するのは簡単ではありません。
布団を干したからダニは退治できているし問題ないんじゃないと思っている方ももしかしたらいるかもしれませんが、実は過去に布団を干し、ダニを駆除できているかという実験を行った結果、4時間布団を天日干ししてもダニはほとんど生き残っていたという結果が出ています。4時間と聞くと十分に干しているように感じますが、この程度では布団の内部にまで潜むダニを退治するのに十分な紫外線を当てたことにはならないんですね。
また、仮にダニを死滅させることが出来たとしても、ダニはその死骸やフンもアレルギーを引き起こす原因となるため、これらを除去しなければ安心はできません。
あるデータによると、ダニによるアレルギー反応を示す方は、約4人に1人といわれており、非常に多くの方がダニに対してアレルギー反応を示してしまうということが分かっています。
そもそもアレルギー反応って何?ヒョウダニってどんなダニ?

ダニや花粉、特定の食品など、この世界には様々な原因によってアレルギーの症状が出てしまう人がいますが、このアレルギー反応がどのようなメカニズムで起きているのか皆さんご存知でしょうか?
アレルギー反応とは、免疫の働きによって異物を除去しようとする働きのことであり、何を異物と判断してしまうかは人によって異なります。
それでは、ダニを例にとって、なぜアレルギー反応が起こると、空咳や鼻炎、喘息の患者では発作などの症状が引き起こされてしまうのか説明したいと思います。
まず、ダニアレルギーの症状がある患者の体内にダニが入ってきたとき、体はそれを異物であると判断し、除去するために、ダニに特異的なigEと呼ばれる抗体を作ります。ダニがアレルギーの原因となる場合、正しくは、ヒョウダニ科のダニが持っているシステインプロテアーゼと呼ばれる酵素がアレルギーの原因となり得るのですが、この酵素はヒョウダニの死骸やフンにも含まれているため、そういったものを吸い込んでしまってもアレルギー反応を誘発する原因となりまえます。
そして、新たに作られたこのigE抗体は、その後肥満細胞と呼ばれる細胞の表面に結合し、再びアレルギーの原因となるダニの侵入を待ちます。そして、そこへダニ(ダニの持つ酵素)が侵入してくると、このigE抗体がダニの持つアレルギーの原因物質に結合します。
すると、igEが結合したという信号が肥満細胞へと伝わり、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった化学物質が放出されます。実はこれらの化学物質の放出がアレルギー反応を理解するうえで重要なプロセスであり、これらの化学物質の作用によって鼻水などの分泌や、気管支の収縮などが起こります。
そしてその結果空咳が起きたり、喘息の患者では発作の症状が誘発されやすくなるのです。これが、アレルギー反応のメカニズムであり、ここまでのプロセスを図で表すと以下のようになります。

アレルギー反応は、何が原因となるかは人によって異なるため、根本から治療することはなかなか難しいのが現状です。そのため、いかにその原因を減らせるかということが重要になってきます。
湿疹やかゆみの症状の原因はイエダニやツメダニ!

先ほどアレルギーの原因はヒョウダニであるという話をしましたが、実はこのヒョウダニは、人間のフケやアカなどを食べて生活しており、人間の血を吸うことはありません。つまり、もし夜寝ている間にダニに刺され、湿疹やかゆみなどの症状が表れた場合、それはヒョウダニ以外のダニによって刺されていると考えられます。
この湿疹やかゆみの原因として挙げられるのが、イエダニやツメダニなどの種類のダニです。ツメダニは基本的には他の種類のダニなどを食糧にしているのですが、稀に人を刺し、湿疹やかゆみの症状を引き起こします。イエダニに関しては、ヒトの血を吸うことも珍しくはないのですが、もともとはネズミなどに寄生しているダニなので、何らかの感染病を媒介することがあるので注意が必要です。
もし朝起きて湿疹やかゆみなどの症状が表れた場合、血を吸うダニが布団にいるということなので、こういった場合は早めに対策を行う必要があります。では、次にその対策についてまとめていきたいと思います。
【対策はこちら】ダニは乾燥機を用いて一網打尽にしよう!

ダニは洗濯しても、天日干ししてもなかなか死なないとても生命力の強い生物です。しかしこのダニは非常に熱に弱いという性質を持つため、ダニを退治するのに最も有効なのは、高温の乾燥機にかけることだといわれています。
ダニを退治するのに必要な最低温度は約50度ほどで、50度の乾燥機で20~30分乾燥させればほとんどすべてのダニを死滅させることが出来るそうです。乾燥機のほとんどは50度以上になりますので、この中で1時間も乾燥させたら、布団の内部までしっかりと熱が通り、ほとんどすべてのダニは死滅したといっていいでしょう。
乾燥機をかけた後はその死骸等を掃除機などで吸い取るようにしましょう。ダニは、生きているときは繊維などにしがみついているため、なかなか掃除機では除去するのが難しいのですが。死骸などを除去するには掃除機は有効です。乾燥機にかけてダニを死滅させ、その死骸を掃除機で吸い取る、この2つをしっかりと行えばダニの数は大幅に減らすことが出来るでしょう。
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布団専用のクリーナーを用いるのも良し!

なかなか忙しくて乾燥機にかけてる時間もないし、家族全員の布団を乾燥機にかけに行くのは大変という方は、レイコップなどの布団専用のクリーナーを使用してみるのも良いでしょう。よくテレビでも紹介されていますね。
特殊な紫外線ランプを搭載し、細かい振動で布団をたたいてごみを吸い取ることによって、布団に潜む菌やダニ、ダニの餌となるフケなどのごみを綺麗に除去してくれるそうです。こういったもので掃除してから寝るようにすれば、何もしないよりはるかに清潔な環境で眠ることが出来ます。
しかし、完全にダニを除去したいというのであれば、やはり定期的に布団を乾燥機にかけた方が良いと思います。熱は確実にダニを殺してくれますので、安心感が違いますよね。
2週に一度くらいは乾燥機でダニを退治し、そのうえで毎日布団専用のクリーナーを用いて掃除するのがダニを除去するうえで最もベストな方法なのではないかと思います。まずはダニが増えやすい環境にしないよう、布団の上にダニの餌となるフケなどを残さないことが大切ですからね。
まとめ

今回の記事では、夜寝ているときに、空咳を誘発する原因となる、ダニによるアレルギー反応に関する情報などについてまとめました。
ダニはアレルギー反応の原因ではないという方も、たまには乾燥機にかけるなどの対策を行ってダニを退治した方が良いかもしれません。ダニを吸い込んで良いことなどありませんからね。また、湿疹やかゆみなどの症状が表れた場合には、体液を吸うダニがいるということですので、より注意が必要です。
布団はダニにとっては、暖かくて、適度に湿度があって、食料もあるというまさに夢のような場所です。どうしてもダニは増えてしまいますので、もしダニアレルギーの症状がある方は、定期的に対策を行って、ダニを増やさないように気を付けてください。
今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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