【警告】空咳や微熱が続く原因とは?その空咳、ステロイドによる治療が必要かもしれません…

空咳(乾いた咳)や微熱の症状が続く場合、それは単なる風邪ではなく、何か別の病気を発症している可能性があります。

特に、風邪をひいたのち、熱は治まったのに空咳の症状だけが続くという場合には、気管支喘息、または咳喘息という病気を発症している可能性があるため注意が必要です。咳喘息は気管支喘息の一歩前の症状とも言われるものであり、これもそのままにしておくといずれ発作などの症状を伴う気管支喘息に移行する可能性があります。気管支喘息、咳喘息では、その原因は気管支に慢性的に生じている炎症であるため、治療においては抗炎症作用のある吸入ステロイドを用いて徐々にこの炎症を鎮めていきます。

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また、小さな子供で、38度前後の熱に加えて空咳の症状が続く場合には、マイコプラズマ肺炎という感染症を発症している可能性もあります。このマイコプラズマ肺炎は10歳以下の子供の患者が多いとされる病気であり、比較的高い熱と、長引く咳の症状が特徴的な感染症です。また、この他微熱の症状に加えて、長引く空咳が特徴的な子供に多い病気として百日咳も挙げられます。

咳や熱の症状は、ただの風邪以外にもさまざまな病気がその原因として考えられます。そして、それが微熱程度であったり、痰が絡まないような空咳であったとしても、中にはしっかりとした治療を行わなければなかなか治らない病気もありますので注意が必要です。今回の記事では、熱や咳の症状があるとき、その原因として考えられる病気について詳しくまとめていきたいと思います。

咳喘息、気管支喘息とは?熱がないのに空咳が続く場合は要注意!

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熱がないのに空咳の症状が長く続く場合、それは気管支喘息、または咳喘息を発症している可能性があります。

気管支喘息とは、一言でいうと気管支に慢性的に炎症が生じるようになってしまう病気です。普通気管支などの喉の炎症は、ウイルスなどの感染が起きた時の免疫反応の結果みられる症状ですが、気管支喘息を発症すると、気管支において好酸球と呼ばれる白血球の増加がみられ、気管支が常に炎症を起こした状態となってしまうのです。

また、気管支喘息を発症すると、この炎症の影響から気管支が敏感な状態となり、様々な刺激に反応して収縮を起こすことによって慢性的な空咳が起こるようになります。そして特に症状が重い気管支喘息になってくると、この炎症を起こした気管支が何らかの刺激に反応して急激な収縮を起こし、呼吸が困難になってしまう場合があります。これが気管支喘息における発作と呼ばれる症状です。また、気管支喘息の患者においては、気管支が細くなっていることによって喘鳴(呼吸時に聞こえるゼーゼー、ヒューヒューという音)の症状が見られることがあり、これは気管支喘息と診断するうえで重要な判断基準となります。

一方、咳喘息とは気管支喘息の中では比較的症状が軽度なものを指し、この時点では発作や喘鳴の症状が見られることは基本的にはありません。しかし、この咳喘息も症状をそのままにしておくといずれ気管支喘息の症状に移行する可能性があるため、早期に診断を受けて治療を開始することが非常に大切です。しかし、咳喘息では、その特徴的な症状が長く続く空咳の症状のみであるため、風邪の治りかけなどと勘違いをしてしまいなかなかその原因が咳喘息であるとはすぐには気が付かない方も多いそうです。

今も少し触れましたが、この気管支喘息は、感染症を患ったり、妊娠、出産などの体調の変化に伴って発症することが多いといわれています。女性の方で、もし妊娠などを機に空咳が出るようになった場合には咳喘息を発症している可能性もありますので、ひどくなる前に呼吸器内科の医師に相談をするようにしましょう。

先ほども申しあげましたように、咳喘息や気管支喘息において、長く続く咳の原因は気管支に生じている炎症にあります。そのため、喘息の治療においては、この炎症を鎮めるための吸入ステロイドと呼ばれる薬が第一選択で用いられます。ステロイドには先ほどお話した好酸球などの免疫細胞の働きを抑える作用があるため、これによって炎症を鎮めることが出来るのです。

ステロイドと聞くと、副作用はないのかと心配になる方もいると思うのですが、気管支喘息の治療に用いられる吸入ステロイドは炎症が起きている気管支に直接的に作用させるため、1回の使用量が非常に少量で済みますので、それほど体への副作用を心配する必要はありません。私も以前気管支喘息を発症した経験があり、1ヶ月ほど吸入ステロイドによる治療を行いましたが、特別副作用などが表れたことはありませんし、むしろ呼吸がとても楽になるので助かりました。

そもそもこのステロイドとは、体内の副腎皮質と呼ばれる場所で作られるホルモンのことであり、薬として使用されているステロイドはそのホルモンを人工的に合成しているものになります。ステロイドには、薬として使われるもの以外にも色々と種類があるのですが、どのステロイドも皆同じ基本骨格を持っています。

ステロイドには筋肉の疲労を回復させたり、増強する効果があるので、よくスポーツの分野においてドーピングが話題として取り上げられると、ステロイドという言葉も一緒に耳にすることがありますよね。そのため、中にはステロイドに対してあまり良い印象を持たれていない方もいるかもしれませんが、抗炎症という面ではステロイドは非常に高い効果を発揮します。特に、喘息の治療においては、ステロイドは1950年代から治療薬として長く用いられているんです。

気管支喘息の治療においては、この吸入ステロイドを1日複数回吸入し、時間をかけて徐々に炎症を鎮めていくことが基本となります。しかし、もし何らかの原因によって気管支が急激な収縮を起こし、呼吸が困難になってしまった場合には、速効型の気管支拡張剤に加えて、内服型のステロイドなどを使用して症状を鎮める必要があります。

気管支喘息の治療薬において、吸入ステロイドが長期管理薬、通称コントローラーと呼ばれるのに対し、気管支拡張剤や、経口ステロイドなどの、発作が起きた際に使用される薬は、発作治療薬、通称リリーバーと呼ばれます。また、気管支喘息の治療に使われる薬には、ステロイドや気管支拡張剤以外にもいくつか種類があります。気管支喘息の治療薬に関する詳しい情報は以下の記事でまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。

※喘息大人の治療に使われる薬の種類一覧はこちら】吸入ステロイドの効果とは?…

また、気管支喘息は、発作が起きて病院で治療を受ける場合には、吸入ステロイドでも経口ステロイドでもなく、静脈注射によってステロイド剤を注入することがあります。

しかし、特に大人の気管支喘息の患者の中には、この静脈注射用のステロイドに過敏に反応してさらに症状が重症化してしまう方もおり、この症状はアスピリン喘息と呼ばれています。静脈注射用のステロイドの中には、コハク酸エステル型ステロイドと呼ばれるものがあるのですが、このアスピリン喘息の患者はこのステロイドの一部に見られるコハク酸エステルと呼ばれる構造に敏感に反応してしまうと考えられているんです。

このアスピリン喘息に関する情報や、気管支喘息の関するさらに詳しい情報は、以下の記事でまとめています。

【※気管支喘息とアスピリン喘息の違いとは?】その症状や原因、薬による気管支喘息の治療に関する情報はこちら…

微熱に加え、短い連続した咳が出る場合には百日咳かもしれません。

百日咳とは、百日咳菌と呼ばれる特定の細菌の感染によって発症する細菌感染症です。現在は百日咳の予防接種を受ける方が大半ですので、ほとんどの方がこの病名をご存知だと思います。この病気は昔から子供に多い感染症として知られていますが、現在は大人の患者も徐々に増えつつあります。

この百日咳はなんといってもその咳の症状に特徴があり、発症すると、エホエホエホエホ、コンコンコンコンというような、息をすることもできないような連続した咳の症状が表れます。しかしこの発作性の咳は、とくに小さな子供が発症した際にみられる症状であり、大人では見られない場合もあるそうです。

また、百日咳は基本的には高熱にはならず、微熱の症状が続くといわれているのが1つの特徴でもあります。もし子供が微熱の症状に加えて少し変わった小刻みな咳をしている場合には、百日咳の可能性がありますので早めに病院に連れて行くようにしましょう。

百日咳に関する詳しい情報は以下の記事でまとめています。

子供は要注意!長引く咳が特徴的な病気【百日咳】の症状や抗生物質による治療方法を詳しく解説します…

急な発熱から始まり、空咳が続く場合に考えられるマイコプラズマ肺炎とは?

38度前後の比較的高い熱の症状が急に表れ、痰が絡まないような空咳の症状が続く場合、それはマイコプラズマ肺炎という感染症を発症している可能性もあります。特に、小さな子供において長引く空咳の症状が見られる場合にはマイコプラズマ肺炎の可能性があるため、重症化させないために早めの対処が重要です。

マイコプラズマ肺炎は10歳くらいまでの子供に多いといわれている病気で、それだけで全体の患者の約6割ほどを占めるといわれています。しかし、子供だけではなく大人でも発症してしまうこともあるため、特に家庭内で子供が発症してしまった場合には他の家族に移ることが無いように注意が必要です。

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマと呼ばれる細菌によって引き起こされる細菌感染症であり、抗生物質を使用した適切な治療が必要になります。適切な治療を行えばそれほど重症化せずに治るといわれている病気ですが、時に合併症を引き起こし症状がひどくなってしまうこともあるため注意が必要です。

特に、マイコプラズマ肺炎は、その症状として胸の痛みが表れることがあるのですが、この場合肺の炎症が胸膜というところまで達している可能性があるため、さらにひどくなる前に早急に治療を行う必要があります。このマイコプラズマ肺炎に関する情報は以下の記事でもまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。

熱や空咳(乾いた咳)から始まる子供に多いマイコプラズマ肺炎とは?その症状や治療に有効な薬に関する情報はこちらです…

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クラミジア肺炎とは?微熱や空咳が続く方は要注意!

クラミジア肺炎とは、主にクラミジア科に属するクラミジアニューモニエと呼ばれる細菌の感染によっておこる市中肺炎の1つです。市中肺炎とは普通の生活の中で発症する可能性のある肺炎のことであり、その大半は肺炎球菌と呼ばれる細菌によるものですが、その他先ほど挙げたマイコプラズマや、このクラミジアニューモニエなどが挙げられます。

クラミジアと聞くと性病のイメージが強い方もいるかもしれませんが、性病の原因となるものは主にクラミジア科に属するクラミジアトラコマティスと呼ばれるものであり、クラミジアニューモニエとは異なります。しかし、クラミジアトラコマティスも新生児では稀に肺炎の原因になることがあり、この場合は母親がクラミジアトラコマティスに感染しており、産道を通る際に子供に感染することがその原因として考えられています。

クラミジア肺炎は、その症状として高い熱の症状は現れず、微熱や空咳の症状が続くのが主な症状として挙げられるそうです。しかし、中には微熱の症状さえ現れずに、空咳の症状のみが続くこともあるといわれています。

クラミジア肺炎に関するさらに詳しい情報は以下の記事でまとめています。

空咳や微熱の症状が続くクラミジア肺炎とは?…

微熱が続くのは結核が原因?結核は過去の病気ではありません。

微熱や咳の症状が長く続く場合で、それが一向に良くならない場合には肺結核を発症している可能性もあります。

肺結核は以前はなかなか治すのが難しい難病でしたが、現在では抗生物質を使用することによって治療が可能な病気となりました。しかし、他の細菌感染症に比べて結核は治療に時間がかかり、入院も必要になります。しっかりと治療を行えば治る病気にはなりましたが、決して過去の病気ではありません。

結核は、発症すると高熱の症状になることもありますが、微熱に加えて咳の症状が続く場合もあります。あまり熱がひどくないと病院に行かない方もいるかもしれませんが、胸に違和感を感じたり、微熱の症状がいつまでも続く場合には早めに病院に行くようにしましょう。

この結核という病気は、結核菌と呼ばれる細菌の感染によって引き起こされるのですが、結核菌は、感染したとしても発病しないことの方が多いとされています。結核菌の感染が発病にまでつながる人の割合は、全体の約10~20%ほどであるとされ、残りの方は免疫の働きによって発病にまでは発展しません。

しかし結核は感染が起きてから数年の期間を経て発病してしまう場合もあります。この場合は、免疫の作用が弱まることによって、以前感染していた結核菌が再び活動を始めることがその原因です。特にご高齢になるとこういったケースが増えるようですので、なるべく規則正しい生活を送り、免疫の力を保つようにしておくことが大切です。

もし微熱の症状であっても、それが続く場合には一度医師に相談をすることが大切です。結核に関するさらに詳しい情報は以下の記事でまとめています。

【※結核は入院が必要?その症状や薬、治療法とは?】空咳や痰が絡む咳の原因について解説します!

ここまで、空咳や微熱など、普通の風邪とはちょっと違うような症状がその特徴として表れる感染症についてまとめてきましたが、皆さんはそもそも風邪とその他の感染症の根本的な違いをご存知でしょうか?

その違いというのが、その感染症の原因が主にウイルスであるか、細菌であるかという点にあるのですが、皆さんはそもそも、ウイルスと細菌の違いってなんだか存知でしょうか?感染症の原因としてしばしば耳にする「ウイルス」と「細菌」ですが、実はこの2つは全くことなるものなんですよ(^^)

詳しくは以下の記事でまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。

【ストップ】長引く咳は細菌感染症が原因かも!細菌とウイルスの違いや抗生物質に関する情報はこちら…

まとめ

今回の記事では、空咳や微熱などの症状が続く場合に考えられる病気に関する情報についてまとめました。

空咳や微熱の症状が長く続く場合、その原因にはそのままにしておくとどんどん症状がひどくなってしまう病気も考えられます。特にそれが肺炎などの場合は合併症を発症してしまう可能性もあるため、早めに病院へ行くようにしましょう。

また、長く続く空咳の症状が感染症によるものであるとは限りません。もし、その空咳の原因が喘息によるものであれば、重症化してしまうと入院治療が必要になったり、最悪の場合は命を落としてしまう可能性もあります。喘息は現在も年間2000人近い方が亡くなっている注意すべき呼吸器疾患の1つです。そのため、早めに吸入ステロイドを使用した治療を開始する必要があります。

吸入ステロイドは基本的に副作用を心配する必要はないと言いましたが、使用の際に1つ注意点があり、吸入ステロイドの使用後はうがいをして口内に残った余分なステロイドは洗い流すようにしましょう。これは、実際に医師からも説明があると思いますが、うがいをしないと声枯れや口腔カンジダ症と呼ばれる症状が引き起こされてしまう可能性があります。口腔カンジダ症とは、カンジダ菌と呼ばれるカビの一種が口の中で繁殖してしまう病気なのですが、ステロイドの影響から口の中の免疫力まで低下してしまうとこのような細菌の異常繁殖が起きてしまうことがあるんです。

吸入ステロイドは使用法を守って使用すれば体自体への影響は少ないお薬ですが、このように使用の際には気を付けなければならないこともあるため注意が必要です。もし吸入ステロイドを使う場合はうがいを忘れないようにしましょう。

また、よろしかったらこちらの記事もご覧になってみてください。

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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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