夜になると急に息が苦しくなり、空咳などの咳が止まらないということはありませんか?また、風邪をひいてしまったときに夜になると咳がひどくなったという経験はないでしょうか?
このように、夜に空咳などの咳が止まらないという症状の根本的な原因には、自律神経の働きが大きく関与しています。この自律神経とは、普段私たちの様々な体内器官の働きを制御している非常に重要な神経であり、この自律神経はさらに交感神経と副交感神経というものに分けられます。これらの神経の働きがなぜ夜の咳に影響するのか、今回の記事で詳しくまとめていきたいと思います。
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また、普段から原因のわからない空咳の症状が続いており、夜になると特にこの空咳が止まらないという場合、その方は咳喘息という病気を発症している可能性があります。この咳喘息は、最近大人の方も急に発症してしまう方が増えてきているといわれています。
今回の記事では、夜に空咳などの咳が止まらないという方に、その原因として考えられるものに関する情報や、夜に咳が止まらない時の対処法に関する情報についてまとめていきたいと思います。
目次
夜に空咳が止まらない理由とは?

夜になると息がしづらくなり、咳が止まらないという症状に悩んでいる方は少なくありません。夜になると空咳などの咳が止まらない場合、まずその原因として考えられるのが自律神経の働きです。
この自律神経とは、循環器、呼吸器、消化器などの体内器官を制御する役割のある非常に重要な神経であり、この自律神経はさらに交感神経と副交感神経というものに分けられます。
このうち、交感神経は主に昼間体を動かしている時に優位に働いている神経であり、これに対して副交感神経は夜寝ているときなどリラックスした状態の時に優位に働く神経であるといわれています。
それでは、この交感神経、副交感神経にはそれぞれどのような役割があるのかと言いますと、まず交感神経が優位に働いている時というのは、私たちは活動をしている時なので、より体を動きやすくするために、交感神経は血管を収縮させ、血液をより体にいきわたらせるように働きます。また、この交感神経が優位に働いているときは気管支が拡張した状態となっているため、私たちの体はより酸素を取り込みやすい状態となっているのです。
一方、特に夜寝ているときなどに優位に働いている副交感神経は、先ほどの交感神経とはほとんど逆の作用を体にもたらします。すなわち、副交感神経が優位に働いている時というのは、交感神経が優位に働いているときに比べて、血管は拡張し、気管支は収縮した状態になっているのです。もうお気づきの方も多いと思いますが、この、気管支が収縮した状態というのが、咳を誘発したり、悪化させる原因の1つであるといわれています。
すなわち、このように収縮した気管支は、起きているときに比べて空気を取り込みづらくなっているため、夜寝ている人は息苦しさを感じるようになって、結果咳の症状が表れたり、悪化したりしてしまうのです。
また、普段は特に咳が出るわけではないのに、夜になると空咳が止まらないという方は、布団にいるダニによってアレルギー反応が引き起こされている可能性があります。
実は現在、このダニアレルギーの症状がある方は国民の4人に1人とも言われています。このようになんらかの原因によってアレルギー反応が起こると、体内にヒスタミンやロイコトリエンとった化学物質が放出され、これらの化学物質には気管支を収縮させる作用があるため咳の症状が表れてしまうといわれています。特に夜は副交感神経の働きによってただでさえ気管支が収縮しやすくなっていますから、アレルギー反応が起こると咳が止まらないことがあるのです。
この、ダニアレルギーに関する詳しい情報はこちらの記事でまとめています。ダニアレルギーがどういうものか詳しくまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。
原因のわからない空咳が止まらない…その症状咳喘息かもしれません!
もし、普段から原因のわからない空咳の症状があり、夜になると特にその咳が止まらないという症状が1週間以上も続いているという場合、その方は咳喘息という病気を発症している可能性があります。
この咳喘息は気管支喘息の一歩前の症状とも言われているもので、特徴的な症状はなかなか止まらない空咳の症状のみであるといわれています。そのため、軽度の風邪などと勘違いをしやすく、なかなかその原因が咳喘息とはすぐに気付かない方も多いそうです。
ちなみに咳喘息と気管支喘息の違いは主にその症状の程度であり、特に重症のものを気管支喘息と呼びます。そして、気管支喘息の場合は、この病気の患者に特有な喘鳴や発作の症状が表れることがあります。喘鳴とは呼吸時に聞こえるゼーゼー、ヒューヒューという音のことを言います。
しかし、この咳喘息と気管支喘息はその症状に程度はあれど、その根本的な原因はどちらも同じで、気管支に慢性的に生じてしまう炎症であると考えられています。
普通炎症というのは、ウイルスが感染したりすると表れる免疫反応ですが、この病気の患者は、特にウイルスなどが感染していなくても、何らかの原因によって気管支に慢性的に炎症が生じるようになってしまうのです。
すると、炎症を起こした気管支では、この炎症の影響によって気管支の壁がむくむため、この病気の患者は常に息苦しさを感じるようになります。また、このように炎症を起こした気管支は非常に敏感な状態となっており、少しの刺激にさえも反応してしまうため、空咳がなかなか止まらないようになります。また、もしこの病気の患者がアレルギー反応を起こしたりすると、上でも説明したヒスタミンなどの化学物質によって気管支が急激に収縮し、呼吸が困難になることがあります。これがいわゆる発作と呼ばれる症状です。
この喘息という病気は、放置していたら風邪のように治るものではなく、むしろ放置をすると気管支が炎症と修復を繰り返し、さらに気管支の壁が厚くなるというサイクルを繰り返し、治療が難しくなるといわれています。そのため、この病気はしっかりと治療薬を使わなければ治りません。
この病気に関するさらに詳しい情報は別の記事でまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください。
喘息の治療薬に関する情報を知りたい方はこちらの記事をご覧ください…
喘息を悪化させる原因に関する情報を知りたい方はこちらの記事をご覧ください…
気管支喘息のさらに詳しい概要を知りたい方はこちらの記事をご覧ください…
もしなかなか咳が止まらないという症状が続いている場合は、咳喘息の疑いもありますので、一度呼吸器内科の医師などに相談してみるようにしましょう。
夜に空咳が止まらない時の対処法とは?
それでは、もし夜に空咳が止まらないという場合、どのように対処をしたら良いのかまとめていきたいと思います。
まず、もしそのなかなか止まらない咳の原因が、咳喘息であったり、ダニアレルギーであったりした場合は、一時的な対処をしても根本的な解決には至りませんので、もし咳喘息の疑いが強い場合は、一度医師に相談をし、ダニアレルギーが疑わしい方は、上に載せました別の記事の内容を参考にしてダニの駆除を行ってみてください。
もし夜に咳が止まらないという場合、その原因は副交感神経によって咳が出やすくなった気管支が、何らかの原因によって刺激を受けているため、と考えられますが、このなかなか夜に止まらない咳の症状をさらに助長するのが、喉の渇きですね。そのため、夜に咳が止まらない方はこの喉の乾燥対策を行うことが不可欠です。
喉の乾燥対策としては、マスクをする、観葉植物を置く、そして加湿器を使う、の主に3つが挙げられます。このとき、マスクは濡れマスクを使うとより喉の潤いを保つ効果がありますし、加湿器は空気清浄機能がついているものを選ぶと、喉を刺激するほこりなども除去できるのでさらに咳を防ぐ効果があります。
しかし、もし夜にお酒を飲んでから寝るという方で夜寝ているときのなかなか止まらない咳の症状に悩んでいるという方は、まずはお酒の量を減らすところから始めてみましょう。夜にお酒を飲むという方は多いと思いますが、お酒に含まれるアルコールは代謝の際にアセトアルデヒドと呼ばれる成分が出来るのですが、このアセトアルデヒドは気管支の収縮を招くヒスタミンの分泌を促すといわれています。また、お酒には強い尿作用があり、これが体の水分を奪って気道粘膜を乾燥させる原因にもなるため、なかなか咳が止まらない方はお酒の量を減らすようにしてみましょう。
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まとめ
今回の記事では、夜に空咳が止まらない時の対処法や、夜に空咳が止まらない原因などに関する情報についてまとめました。
もし、原因のわからない咳がなかなか止まらない場合、その方は咳喘息を発症している可能性がありますので、そういった場合は一度医師に相談をしてみるようにしましょう。
また夜に息苦しくなった場合、横向きに寝るだけでも気道がふさがりにくくなり、息がしやすくなるそうなので、もし息苦しさに悩んでいる方がいましたら試してみてはいかがでしょうか?
今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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