※亜急性甲状腺炎とは?甲状腺と咳の関連、痰が絡む咳や空咳の原因について解説します!

甲状腺とは、喉仏の下にある、蝶のような形をした小さな臓器のことを言います。この甲状腺では、ヨウ素を原料として、新陳代謝を促す働きのある甲状腺ホルモンが作られています。甲状腺はとても小さな臓器ですが、私たちが健康に暮らすために重要な働きをしている大切な臓器の1つです。

しかし、この甲状腺は時に異常を生じてしまう場合があり、甲状腺の働きがおかしくなった時に発症する病気としては、バセドウ病などが有名ですね。このバセドウ病は甲状腺からのホルモンの分泌が異常に多くなったときに発症する病気であり、眼球の突出や、動悸、息切れ、甲状腺の肥大などがその特徴的な症状として見られます。

一方これに対して、甲状腺からのホルモンの分泌が逆に少なくなってしまうことによって発症する病気としては、橋本病という病気が挙げられます。こちらも、その特徴的な症状として甲状腺の腫れなどが挙げられるため、診察を受ける際にはバセドウ病など他の原因はないかの確認が行われます。

バセドウ病と橋本病はある意味真逆の病気ともいえるものですが、実はこの2つの病気はどちらも甲状腺が関連した自己免疫疾患であることが分かっています。自己免疫疾患とは、何らかの原因によって、本来体を守るはずの免疫が自らの体を攻撃してしまうことで発症する病気です。

バセドウ病の場合は、甲状腺を異物として判断した結果産生されたTSHレセプター抗体と呼ばれるものが甲状腺を刺激することによってホルモンの過剰分泌が起こる病気で、橋本病の場合は、甲状腺を異物として判断した結果産生された抗サイログロブリン抗体抗マイクロゾーム抗体などが甲状腺の細胞を破壊することでホルモンの分泌の減少が起こってしまう病気であると考えられています。

自己免疫疾患ではリウマチなども有名ですが、自己免疫疾患はその患者本人の体質によって引き起こされる病気なので、治療が難しく、いまだに完全に完治を可能にする薬というものは存在していません。(ただ、私の母親は過去に数種類のサプリメントの服用を続けた結果、難病といわれるリウマチを完治させた経験があります。詳しいことはこちらの記事でまとめていますので、気になる方は是非ご覧になってみてください。)

 

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甲状腺が関連した病気はどれも治療が難しい難病であるように感じますが、比較的発症しやすい甲状腺が関連した病気として、亜急性甲状腺炎も挙げられます。この亜急性甲状腺炎は発熱や咳などの風邪のような症状から始まり、次第に甲状腺が腫れて、押すと激痛が生じることもあるといわれています。いつもの風邪と違う症状に驚かれる方も多いかと思いますが、亜急性甲状腺炎はしっかりと治療を行えば治る病気ですので、それほど心配する必要はありません。

しかし、症状がひどくなってしまわないように、この亜急性甲状腺炎のような咳から始まる風邪に似た病気について知っておくことは大切です。今回の記事では、熱や咳の症状から始まる亜急性甲状腺炎に関する情報や、風邪以外で痰が絡むような咳や空咳を引き起こす風邪と勘違いしやすい病気に関する情報についてまとめていきたいと思います(^^)

目次

甲状腺の病気、亜急性甲状腺炎とは?

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亜急性甲状腺炎とは甲状腺の病気であり、発症すると咳や熱、そして甲状腺が腫れて痛みが生じるといわれている病気です。実際に甲状腺が腫れた場合は、触ってみると腫れているのがよくわかるそうです。そのため、比較的その異変に気が付きやすい病気といえます。

この病気はウイルス感染がその原因として考えられていますが、その原因となるウイルスが見つかっていないため、実はいまだにその原因がはっきりとは分かっていないそうです。ただ、この亜急性甲状腺炎は特に女性に多い甲状腺の病気ととして知られており、具体的には女性の方が12倍も罹患しやすいそうです。また、30代や40代に多い病気であることもわかっています。

また、この亜急性甲状腺炎は、発症すると動悸や息切れなどのバセドウ病に似た症状が表れることがあるそうです。しかし、バセドウ病が慢性的にホルモンを過剰に分泌してしまう病気であるのに対し、亜急性甲状腺炎では炎症によって甲状腺の組織が壊され、一時的に多量のホルモンが血液に流れているだけですので、バセドウ病のように慢性的に症状が続くわけではなく、炎症が治まり次第これらの症状も落ち着きます。

もし亜急性甲状腺炎を発症してしまった場合はその症状の程度によって治療の仕方が異なります。症状が軽い場合は鎮痛剤で様子を見るそうですが、症状がひどい場合は副腎皮質ホルモン剤を使って2か月ほどかけてゆっくりと治療を行います。副腎皮質ホルモンは喘息の治療にも用いられる抗炎症剤です。

もし甲状腺の腫れがひき、症状が落ち着いたと感じても、薬の使用をやめてしまうと症状が再発してしまう可能性があるそうなので、医師から大丈夫といわれるまでは必ず使用を続けるようにしましょう。

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この記事では、ここまで風邪に似た症状から始まる甲状腺の病気についてお伝えしていますが、風邪に似た咳などの症状から始まり、重症化が心配される病気もあります。

そこでここからは、痰が絡む咳や空咳(乾いた咳)の症状から始まり、重症化が心配される、風邪と勘違いしやすい病気に関する情報についてまとめていきたいと思います。

その咳、本当に風邪ですか?咳や空咳から始まる病気とは?…

1マイコプラズマ肺炎

風邪に似た症状から始まる病気として、まずマイコプラズマ肺炎が挙げられます。

このマイコプラズマ肺炎は発症すると、空咳の症状が表れるのが1つの特徴であるといわれています。熱が出始めた数日後に空咳が出始める方が多いそうです。

もし、痰はあまり出ないのに、空咳の症状がひどいという場合はこのマイコプラズマ肺炎を疑ってみてください。特に、このマイコプラズマ肺炎は子供に多い病気といわれていますので、お子さんが空咳をしていたら早めに病院へ連れて行ってあげましょう。

マイコプラズマ肺炎に関する詳しい情報は以下の記事にまとめてありますのでよろしかったらご覧になってみてください。

空咳から始まるマイコプラズマ肺炎に関する情報を知りたい方はこちらの記事をご覧ください…

2夏型過敏性肺炎

もし、エアコンをつけると空咳がでてしまうことがあるという場合は気を付けてください。その咳は、エアコンから放出されたカビを吸い込むことによって引き起こされている可能性があります。

このエアコンから飛散するカビを吸い込むと、中にはそのカビによって肺炎が引き起こされてしまう方もいます。エアコンの使用が多くなる夏に多いこの症状は夏型過敏性肺炎と呼ばれています。

エアコンは一見それほど汚れているようには見えませんが、実は長年使っているとその内部はカビだらけになっている可能性があります。エアコンを長年掃除しないとどのくらい汚れてしまうのか、それは以下の記事をご覧になっていただければわかります…

あなたの家は大丈夫?空咳や肺炎を引き起こすカビに注意…

3喘息

もし、熱はないのに、息苦しさや空咳の症状がしばらく続いているという場合、その方は喘息を発症している可能性があります。

実は最近、大人になってから喘息を発症してしまう方は増加傾向にあるといわれています。もし風邪をひいて熱の症状は落ち着いたのに、いつまでも空咳の症状が続いていたり、息苦しさを感じるという場合は喘息を発症している可能性がありますので気を付けてください。

喘息はこのように感染症に伴って発症するほか、季節の変わり目や、出産などを機に、いきなり発症してしまう場合もあります。もし常に息苦しさを感じるようなことがある場合は、なるべく早めに呼吸器内科などを受診するようにしてください。私も成人を迎えてから喘息を発症した経験がありますが、最初は全くそれが喘息とは思いもしなかったので、少しでも思い当たる点があったら早めに病院に行くようにしましょう。

4肺がん

もし、最近よく痰が絡む咳が出たり、胸や背中に痛みがあるというような症状がある場合、それは肺がんが進行しているサインかもしれません。

また、肺がんによって咳が出る場合、痰に血が混じっていることもあるそうです。このような血痰は通常の風邪でも見られますが、これに加えて胸や背中の痛みがある方は、念のためなるべく早めに検査を受けた方が良いでしょう。

5肺結核

痰が絡むような咳が出て、風邪だと思っていたのになかなか治らないという場合は、肺結核を発症している可能性もあります。

肺結核は、以前は発症すると多くが命を落としてしまう病気でした。現在はしっかりと治療すれば治るようになりましたが、それでも完全に治すには半年近くかかりますし、2か月ほど入院が必要になることもあります。

肺結核に関する情報は以下の記事で詳しくまとめていますので、よろしかったらご覧になってみてください(^^)

【※結核は入院が必要?その症状や薬、治療法とは?】空咳や痰が絡む咳の原因について解説します!

まとめ

今回の記事では、熱や咳の症状に加え、甲状腺が腫れているときに考えられる亜急性甲状腺炎に関する情報や、咳の症状が特徴的な風邪と勘違いしやすい病気に関する情報についてまとめました。

亜急性甲状腺炎は重症化が命に係わるというような怖い病気ではありませんが、長期の治療が必要になってしまう場合もありますので、もし風邪のような症状に加えて、甲状腺が腫れている場合はなるべく早めに病院へ行くようにしましょう。

また、よろしかったらこちらの記事もご覧になってみてください。

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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

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