気管支喘息とは、一言でいうと、気管支が慢性的に炎症を起こすようになってしまう病気のことを言います。普通気管支などの喉における炎症というのは、細菌やウイルスが感染した際に、それに対する免疫反応が起こった結果見られる症状ですが、気管支喘息を発症すると、気管支において好酸球と呼ばれる免疫細胞の増加が起きることによって、気管支が常に炎症を起こした状態になってしまうのです。つまりこの気管支喘息という病気は、免疫システムの誤作動によって起こる病気ともいえます。
この炎症を起こした気管支というのは非常に敏感な状態となっているため、タバコの煙や香水の香りなど、様々な刺激に対して過敏に反応して収縮を起こすことから、気管支喘息を発症すると、その主な症状として長引く咳の症状が表れるようになります。また、人によってはそういった刺激が原因となって気管支の急激な収縮が起き、呼吸が困難になる発作の症状が表れる方もいます。
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この病気の根本的な原因は、先ほども言いましたように気管支に慢性的に生じている炎症であるため、その治療においては、抗炎症作用のあるステロイド吸入薬による継続的な治療が基本となります。
今回の記事では、長引く咳の症状が特徴的である気管支喘息の概要やその治し方、ステロイド吸入薬の使用期間などについて詳しくまとめていきたいと思います。
目次
気管支喘息とは?熱はないのに長引く咳の症状がある方は要注意!

気管支喘息とは、気管支において好酸球と呼ばれる免疫細胞の増加が起きることによって、気管支が常に炎症を起こした状態になってしまう呼吸器疾患のことを言います。この気管支喘息は近年その患者数が増加傾向にあり、特に大人の方が重症化しやすいといわれているため、大人になってからこの病気を発症してしまった方は注意が必要です。
気管支喘息を発症すると、その症状として長引く咳の症状が表れるようになります。これは、炎症の影響によって気管支が敏感になり、様々な刺激に反応して収縮を起こすためです。私自身気管支喘息を患った経験がありますが、発症した当時はご飯から立ち上る湯気でさえ咳の症状を誘発しました。
このような炎症を起こした気管支は、時に呼吸が困難になるほど収縮を起こしてしまうことがあり、これが気管支喘息における発作と呼ばれる症状になります。気管支喘息の発作を誘発する原因は、タバコの煙、お酒、運動、アレルギー反応など人それぞれです。
また、気管支喘息の患者の中には、ロキソニンなど解熱鎮痛剤を飲むと、それからほどなくして重度の発作の症状が誘発されてしまう方もおり、この症状はアスピリン喘息と呼ばれています。アスピリンとは、アセチルサリチル酸と呼ばれる成分を主成分とする解熱鎮痛剤のことであり、現在も使用されている解熱鎮痛剤の中では非常に歴史の古いものになります。しかし、このアスピリン喘息の症状自体は、アスピリン、バファリン、ボルタレンなど、ほとんどの解熱鎮痛剤によって誘発されていしまうため、気管支喘息を発症してしまった場合には、解熱鎮痛剤を服用する際には十分な注意が必要です。
というのも、実はこのアスピリン喘息の症状は、子供の気管支喘息の患者にはほとんどみられず、大人の気管支喘息の患者の一部に見られる症状であるため、後天的に発症する疾患であると考えられているからです。特に、大人になってから気管支喘息を発症してしまった方に多くみられる症状として知られていますので、これにあてはまる方は十分注意してください。このアスピリン喘息に関する詳しい情報は、以下の記事でまとめています。
【※パラベンが発作の原因に?】アスピリン喘息と化粧品や歯磨き粉の劣化を防ぐ防腐剤の関連について解説します!…
気管支喘息の治し方とは?治し方の基本は継続的なステロイド吸入です!

それでは次に、この気管支喘息の治し方についてご説明していきたいと思います。
気管支喘息は、その根本的な原因が気管支に慢性的に生じている炎症であるため、抗炎症剤を継続的に使用して徐々にこの炎症を鎮めていくことが治し方の基本となります。
この抗炎症剤というのはステロイドと呼ばれるものであり、免役の作用を抑制することによって炎症を鎮める働きがあります。気管支喘息の治療において継続的に使われるものは、このステロイドを吸入によって炎症が起きている部分に直接作用させる薬になります。ステロイド吸入を継続的に行うと、徐々に気道過敏性も収まっていき、長引く咳の症状も緩和されていきます。
また、実際に気管支喘息を治療していく際には、このステロイド吸入薬と一緒に、発作を鎮めるための薬というものも処方されます。というのも、このステロイド吸入薬には、継続的な治療の中で少しずつ気管支の炎症を抑えていく効果はありますが、発作が起きた時にそれを鎮められるほどの効力、即効性というものはないのです。
そのため、気管支喘息の発作が起きた場合には、即効性があり、素早く呼吸を楽にする気管支拡張薬や、ステロイド吸入薬よりもさらに高い抗炎症作用が期待される経口ステロイド薬(内服型のステロイド)などを使用して発作を鎮めます。
気管支喘息の治療に用いられる薬には、この他にもいくつかの種類のものがあります。詳しくは以下の記事でまとめておりますので、気になりましたらご覧になってみてください。
【※喘息大人の治療に使われる薬の種類一覧はこちら】吸入ステロイドの効果とは?…
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ステロイド吸入薬の使用期間はどれくらい?副作用はあるの?

それでは、実際に気管支喘息を発症してしまった場合には、どのくらいステロイド吸入を行えばよいのか、その使用期間について気になる方は少なくないと思います。
このあたりは、ハッキリ言ってこのくらいの使用期間が必要ですというものはなく、定期的に医師と相談をしながら使用期間を決めていくことになります。ちなみに私の場合は、約1か月ほどステロイド吸入を行いました。まず、長引く咳、息苦しさの原因が気管支喘息とは最初は気が付きませんでしたので、そのような症状が1か月ほど続いてから病院へ行き、そこからステロイド吸入を開始して、1か月ほど継続してステロイド吸入を行った結果症状が改善されました。
このように使用期間が1か月と聞くと、ステロイド吸入による副作用はないのかと心配になられる方もいるかと思いますが、私自身ステロイド吸入による副作用などは全く感じませんでした。むしろ、ステロイド吸入を行わない方が、長引く咳や息苦しさによって普段の生活がしづらいので、ステロイド吸入を行って本当に良かったです。
そもそも、ステロイド吸入は炎症が起きている部分に直接的に作用させる薬であるため、1回の使用量はごく少量です。発作の治療に使われる内服型のステロイドなどを飲み続けることは副作用が表れる可能性はあると思われますが、1か月ほどのステロイド吸入では、私の経験からすると副作用が表れることはありませんでした。
しかし、これは医師からも指示がありますが、ステロイド吸入を行う際には、使用後にうがいをして、口内に残った余分なステロイドの成分を洗い流すことが大切です。というのも、このように余分な成分を残してしまうと、声枯れや、口腔カンジダ症と呼ばれるカビの異常繁殖が起きてしまうことがあるためです。と言っても、この症状もめったに表れるものではないそうですが、使用後には必ずうがいをするようにしましょう。
まとめ

今回の記事では、気管支喘息の治し方や、ステロイド吸入の使用期間などに関する情報をまとめました。
気管支喘息の治し方の基本は、ステロイド吸入を継続的に続けることです。しかし、もしステロイド吸入を行った結果息苦しさや長引く咳の症状が改善され、治ったと感じても、必ずもう一度医師に診てもらうようにしましょう。自己判断では、実はまだ完全には治っておらず、また再度症状が表れてしまう可能性もありますし、急にステロイド吸入をやめてしまうと体調不良が起きてしまうことがあるのです。
また、気管支喘息を発症してしまった方に1つアドバイスしておきたいことがあるのですが、気管支喘息の症状は、風邪などの感染症を患うと、症状がひどくなったり、いったん治まった症状が再発したりします。そもそも、私は重度の感染症に伴って気管支喘息を発症してしまいました。
ステロイド吸入によっていったん治まった気管支喘息の症状が風邪とともにまた表れてしまい、またステロイド吸入による治療が必要になったときには、本当に感染症には気を付けようと思いました。この記事をご覧になってくださっている方で、気管支喘息の症状がある方は是非感染症にならないように気を付けてください。
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今回の記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
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